日産「ノート」マイナーチェンジで衝突回避ブレーキを装備

国内販売でみると、日産車でもっとも売れているクルマ、「ノート」がマイナーチェンジ。2013年12月25日から新しく生まれ変わっています。

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今回のマイナーチェンジの主役といえるのは、上級グレードの「MEDALIST(メダリスト)」です。

エクステリアでは、専用色のフロントグリル、フロントメッキバンパーロアグリルフィニッシャー、MEDALISTエンブレムを新規採用、フォグランプを標準装備しています。オプション設定の15インチアルミホイールも新しい専用デザインとなりました。インテリアでは、シート地の色味と織り模様を変更することで、エクステリアにマッチしたプレミアムな空間を目指しています。

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機能面においては、ベーシックグレードのSとS DIG-Sを除く全車に“エマージェンシーブレーキ パッケージ”グレードを追加設定しているのがニュースです。

この“エマージェンシーブレーキ パッケージ”とは、日産の先進技術である安全装備を標準採用していることを示しています。中でも注目なのは、衝突回避を支援する「エマージェンシーブレーキ」でしょう。前方の車両や歩行者の認識にフロントカメラを使うタイプのプリクラッシュセーフティシステムで、約10~80km/hの範囲で作動するというものです。

カメラによって認識した状況から「衝突の可能性が高い」、「衝突する」とシステムが判断した場合、まずメーター内の警告灯とブザーでドライバーに衝突回避操作を促し、それでもドライバーが安全に減速できなかった場合には、緊急ブレーキを作動させて衝突を回避したり、被害や傷害を軽減するという、プリクラッシュセーフティシステムとなっています。

そのほか、フロントカメラを利用した安全運転支援システムとして、LDW(車線逸脱警報)も装備されています。こちらは、白線などのレーンマーカーを認識して、高速道路でのフラつきなどドライバーが意図しない車線の逸脱をメーター内の警告灯とブザーにより注意喚起するというものです。

あわせて、“エマージェンシーブレーキ パッケージ”グレードには、15km/h 未満の低速で前進や後退している際に、アクセルペダルをブレーキペダルと間違えて強く踏み込んでしまったりブレーキ操作が遅れた場合にエンジン出力を絞り、ブレーキをかける「踏み間違い衝突防止アシスト」をオプション設定しています。

また、日産車ではおなじみとなった「アラウンドビューモニター」に、画像内での移動物を検知する「MOD(移動物検知)」を追加しています。

まさに、安全性能と安心感を強化したマイナーチェンジといえます。

ボディーカラーは、シャイニングブルーとナデシコピンクの2色を追加して全10色となりました。メーカー希望小売価格は、ポート噴射のHR12DEエンジンを搭載するFFグレードが1,249,500円~1,535,100円、直噴スーパーチャージャーHR12DDRエンジンを積むグレードは1,449,000円~1,799,700円、HR12DEエンジンの4WDは1,512,000円~1,743,000円。変速機は、全車エクストロニックCVTとなっています。

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さらに、オーテックジャパンによるカスタムカー「ライダー」や「アクシス」においては、「ライダーブラックライン」のベースグレードはすべて“エマージェンシーブレーキ パッケージ”となっています。

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(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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