ホンダのニューモデル「VEZEL(ヴェゼル)」は、コンパクトSUVとして生まれたのではありません。ホンダファンや古くからのクルマ好きには馴染みの深い元祖スペシャリティカー「プレリュード」をイメージして、現代のスペシャリティカーとしてグローバル市場に受け入れられるクルマをゼロから作ったのだそうです。
そうして生まれたのがクーペとミニバンのいいとこどりをしたキャビンをSUV的なシルエットにまとめるというパッケージの基本コンセプト。
エクステリアデザインではクーペ的なキャビンとSUVのマッシブさを合体させた、クロスオーバーとしているのです。機能面ではボディ下面を全部覆っているかのように思える空力アンダーカバーがヴェゼルの特徴。これによりSUVの領域を大きく下回る空気抵抗となり、燃費はもちろん、スムースな走り、静粛性の高いキャビンを生み出しているといいます。
インテリアではヴェゼル最大の特徴ともいえる「ハイデッキセンターコンソール」によってドライバーの空間をコクピットとして演出。助手席はマイルドな風を送る「ワイドフローエアコン」を配しておもてなしの空間としています。またリヤシートは膝まわりの余裕をたっぶりとり、座面も大きめとすることでくつろぎの空間としています。キャビンのパッケージも、外観のイメージそのままにクロスオーバーしているのです。
(山本晋也)