自動運転技術の開発は、「CEATEC JAPAN」で注目を集めた日産だけでなく、GoogleなどのIT系、ボッシュやデンソーなどの自動車関連メーカー、クラリオンなどの機器系など幅広いメーカーが開発を急いでいます。それぞれ得意分野があり、自動車メーカーであっても当然ながらこうしたサプライヤーになりえる企業の協力なしに実現しないだけに当然といえば当然です。
さて、10月11日にトヨタが発表した次世代の高度運転支援システム「オートメイテッド ハイウェイ ドライビング アシスト(AHDA)」は、その名のとおり高速道路の安全運転支援、運転負荷の軽減を目指すもの。
「AHDA」は、先行車両と無線通信しながら追従走行する「通信利用レーダークルーズコントロール」と全車速域で道路と白線などをセンサーで検出し、あらかじめ算出された最適なラインを走行するようにステアリング操作を支援する「レーントレースコントロール」のふたつからなります。
先行車との車間距離検知はミリ波レーダーだけではなく、次世代ITS技術の車車間通信技術(700MHz)も使うことで、より精緻な車間距離制御が可能で、燃費向上や渋滞解消などにも貢献するそうです。
また、「レーントレースコントロール」は、自動運転技術を利用した新しいシステムで、カメラやミリ波レーダーの高性能化、制御ソフトの高度化などにより、あらかじめ適正な走行ラインを算出。そのラインに沿って走行するようにステアリングと駆動力、制動力を全車速域で適切に制御するシステム。
スバルの次世代アイサイトと同様に、操舵領域にまで及んでいるのが特徴ですが、あくまで運転の主役はドライバーとの立場から「クルマを操る楽しさを損なうことなく」高度運転支援システムの早期実現を目指すとしています。
(塚田勝弘)