鈴鹿サーキットのホームページにある「アクセスのご案内」を見ると、交通公共機関での来場を推奨しています。また、名古屋方面から行く場合は近鉄白子駅を使う方が多いはずで、筆者も白子駅と鈴鹿サーキット間をバスで移動したことが数回あります。
白子駅と鈴鹿サーキット間は、F1日本グランプリ開催中はバスやクルマが連なり、とくに駅近くになると歩いた方が速い!? と思うほど混みます。しかし、それもすでに解消しています。たとえば、平成18年は約50分もかかりましたが、中勢バイパス5工区をシャトルバスレーンとして活用することで、シャトルバスを利用すれば、昨年は約23分と約半分にまで所要時間の短縮を実現しています。
これにより、鈴鹿サーキット〜白子駅間のバスの定時性を確保し、より公共交通機関が使いやすくなっているのは朗報でしょう!
とはいってもレース好き、クルマ好きが鈴鹿に集うF1日本グランプリですから、愛車で行きたい! という方やクルマ椅子の方や小さな子どもがいる、クルマの方が便利な地域に住んでいるという方も多いはずで、駐車場付観戦チケットの人気ぶりを見ても明らか。
そこで、鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会では、F1日本グランプリ開催時の鈴鹿市内の渋滞緩和を目指してスマホ用アプリ「AcPro(アクプロ)」を活用した渋滞対策の取り組みを進めています。
このスマホ用アプリを使った渋滞対策は、国土交通省三重河川国道事務所が協議会のメンバーの主体となって取り組んでいるもので、同アプリをダウンロードして情報提供をするサポーターはすでに300人募集済み。対象日時は、最も渋滞するF1日本GP決勝日の帰宅時である16:00〜23:00。
サポーターが同アプリを起動させると、自動でGPSによる走行情報を情報収集本部に提供し、さらに情報提供のサポーターである観戦者から「いま何㎞/hくらいで走行中、とても混んでいます」や「真っ赤だ。渋滞しているなあ。まだ帰らず遊んでいこう」、「みえ川越ICから帰れば早く家に着きそうだわ」などといったコメントや写真も任意で提供することで、渋滞情報を共有。
提供された情報はインターネットで配信され、これからクルマで帰宅する観戦者に提供することで帰宅時間の集中(ピーク)を避けたり、鈴鹿IC以外への変更を促したりすることで、渋滞緩和を目指しています。すでに、同アプリの最終テストもされており、渋滞解消、緩和の切り札として期待されています。
さて、帰宅する車両の動きですが、スマホから「AcPro(アクプロ)」のサイトでチェックできるほか、鈴鹿サーキットの交通Twitterでも確認できます。
(塚田勝弘)