モデル末期でも競争力と高い人気を誇ったフィットが、フルモデルチェンジを実施しました。新型フィットはデザインも大変貌で、先代が可愛い小動物とするなら、新型は獰猛な肉食獣の子どもというイメージでしょう。メカも新開発で、2機のNAエンジンと、走り&燃費を両立するスポーツHVシステムを搭載しました。またホンダ社長の宣言通り、HVでは燃費No.1を達成。どの仕様も目移りするほど個性溢れる仕上りで、リーズナブルな価格設定となっています。
■特徴:コンパクトカーの使命を追求した走行&燃費性能を実現
ボディは、全長4m未満の5ナンバーサイズを踏襲。パワーユニットは、新型NAエンジンの1.3Lと1.5Lに新型CVTかMTを組合せ、HVでは1.5Lにモーター内蔵DCTを組み込んだi-DCDシステムの計5種類から選べます。走りのホンダらしく、パワーUPと軽量&高剛性プラットフォームによって、ダイナミック性能を大きく向上。また燃費の伸びも素晴らしく、1.3Lは先代HVに、1.5Lは先代1.3Lに匹敵する燃費をマーク。しかもホンダ伊東社長の宣言通り、HVでは燃費36.4km/lを達成してトップを奪取しました。
■使い勝手:インテリア質感は大きく向上、空間とユーティリティーでは敵無し
コンパクトカーらしからぬどっしりしたドアを閉めて運転席に座ると、流行りのピアノブラックを採用したボリューム感溢れるインパネが迎えてくれます。シートも上級車用フレームを採用し、大きくしっかりした座り心地。また全長延伸分を室内空間に割り当てたことで、リアシートでは足が組めるほど余裕綽々。荷室はホンの少し狭くなったものの、センタータンクレイアウトが産み出すチップアップ機能等も健在ですから、ユーティリティでは相変わらず「敵無し」を誇っています。
■バイヤーズガイド:優れた個性をリーズナブルな価格で実現
新型フィットは、パワフル&低燃費のHVと、街乗りの1.3Lと走りの1.5Lをラインナップ。価格帯は126.5〜193万円で、HVが7割を占有する人気振りです。HVなら燃費No.1のGより、少し燃費は落ちるものの充実装備でリーズナブルなG・Fパッケージがオススメ。また街乗りが中心なら1.3Lの仕上がりも素晴らしいので、G・Fパッケージがお買い得。一方、走りにゆとりを求めるなら1.5LのX、スポーツチューンのRSなら6MTも選べます。また4WDの設定も充実しており、HVでも4WDを発売する予定なので、乞うご期待!
ディーラーで販売スタッフさんに「写真で見たときは、またホンダがやっちゃった〜と思ったけど、実物はイイですね!」と水を向けると、「先代とイメージが全然違うので、正直自分も心配だったのですが、皆さんそうおっしゃいます。新型フィットは、ガソリンモデルは大きく進化しているし、HVもホンダ会心の自信作なんです!」と自信満々で答えてくれました。新型フィットは、ユーザーの様々なニーズをオールインワンで叶えてくれる「懐の深さ」を備えているようです。
(拓波幸としひろ)