ニューモデルに装備されていないと「付いていないの?」と思うほどになってきた『アイドリングストップ』ですが、残暑というより酷暑が続く最近のような暑さの中だと、エンジンが止まってエアコンが停止したり、送風のみになったりすると、車内は暑くて辛いものがあります。
EVやハイブリッドをのぞき、大半の装着車はエアコンが止まるか送風になるか、温度上昇を検知してアイドリングストップを止めるかという選択になるわけですが、ご存じスズキの「ECO-COOL(エコクール)」搭載車は蓄冷材をエバポレーターに挿入し、アイドリングストップ中でも冷風を送るという、聞くと単純なようでありながらありそうでなかったもの。個人的には回生エネルギーの「エネチャージ」よりもナイスアイディア! と感心させられます。
つぎは、高級車では当たり前のゾーン式エアコン。左右独立(2ゾーン)や、前席左右と後席を独立させた3ゾーン、前後・後席(4座席独立)の4ゾーンなどシートごとに座る人の好みに応じて温度調整ができるのはいまや珍しくありません。レクサスLSは4ゾーンを採用しています。
レクサスの最新モデルISは、トヨタ車お馴染みの「ナノイー」付で運転席・助手席独立式の2ゾーンにとどまりますが、静電式温度調整式スイッチをレクサスで初搭載。
TEMPのスイッチ部をスライドさせることで温度設定が可能で、短くタッチすると0.5度、長めのタッチで連続的に温度調整が可能です。さらに、人が座っている席に向かって吹き出し口を切り替える、つまり人がいない席には吹き出しを抑える機能も搭載しています。実際の操作感は、やや慣れを擁する印象ですが毎日触れていれば修得できそうです。
2010年エルグランドに世界で初めて高濃度プラズマクラスターイオンエアコンを搭載した日産。エルグランドはもちろん、リーフなどの各モデルに搭載し、除菌もしくはビタミンCの肌保護、あるいは両方を備えるなどモデルによって差別化されています。
このビタミンCによる肌保護とは、エルグランドやセレナにビタミンフィルター付のエアコンを採用したもので、ビタミンCを空調風に混ぜて、皮膚に直接作用させるという、日本メーカーしか思いつかないようなアイディアで、座っているだけで乗員の肌にうるおいをもたらしてくれます。
日産デイズもしくは三菱eKワゴンのインテリアの質感向上に大きく貢献しているのが、タッチパネル式のオートエアコン。三菱単独ではコスト的に実現しなかったはずの機能のひとつで、スマホなどをタッチする感覚で操作できます。もちろん現在のエアコンに欠かせない花粉フィルターも備わります。
■スズキ「ワゴンR」
http://www.suzuki.co.jp/wagonr/
■レクサス「LS」
http://lexus.jp/models/ls/
■レクサス「IS」
http://lexus.jp/models/is/index.html
■日産「セレナ」
http://www.nissan.co.jp/SERENA/
■日産「デイズ」
http://www2.nissan.co.jp/DAYZ/?rstid=20110527rst000000036
■三菱「eKワゴン」
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/ek_wagon/
(塚田勝弘)