マクラーレン・ホンダが、鈴鹿サーキットに帰ってきました!それも、セナとともに!
まさに大ニュースです。ファンならずとも心揺さぶられるそんな真夏のドリーム、ホンダ・インターナビ特設サイトにおいて、大変興味深いホンダのチャレンジが見ることができます。
80年代末から90年代にかけてのF1界、常勝ホンダを支えた天才パイロット、アイルトン・セナ。
セナのドライビングテクニックといえば、誰もが知るところの「セナ足」。1秒間のうち数回もアクセルのオン/オフを繰り返し、とくにコーナリングの立ち上がりのトラクションを最大にし、誰よりも速く駆け抜ける神ワザ。
嫉妬した同僚のプロストが「アイツには性能のいいエンジンが与えられている」と愚痴ったエピソードは有名です。
そんなセナが刻んだ、当時の鈴鹿最速ラップ──1989年の日本GP予選で叩き出した、1分38秒041。その走りを、現代の技術で、鈴鹿サーキットにそのまま完全再現したのです。
ベースとなったのは、当時の残されたデータログ。ホンダ常勝のテクノロジーのひとつ「テレメトリーシステム」のデータです。
速度、エンジン回転数、アクセル開度、ギアなどすべての走行データがそのまま残されていました。そこには“生きたセナ”がいるのです。
サウンドに関しては、実際に動態保存されているMP4/5から実際にエキゾーストノートを収録し解析。そして驚くべきことに、サーキット上に、数百のスピーカーを配置して、実際のマシンが通過するのと同じタイミング・音量で再生します。もちろん「セナ足」の奏でる音の“ゆらぎ”も、プロのサウンドデザイナーの手により完全再現しています。
マシンの動きに関しては、スピーカーと同時に設置されたLEDを、速度と連動させて光らせることで再現。
誰もが思いつかなったチャレンジです。それもたった一夜だけのプレミアム・ナイト。
実際にお披露目されたのは深夜。闇夜に咆哮するホンダサウンドと、時速300km/hで走り抜ける閃光、
まさにその場にセナが“降りてきた”かのようなドラマチックな映像です。
ぜひこの目で、耳で体感したかった!
2015年よりF1復帰が決定しているホンダ。次なる課題は、“セナ本人の再現”でしょうか。ホンダの技術力なら、アシモのように、自在に動くセナを作ってくれるかもしれません。
このプロジェクトの実現までの秘話や、今宮純さんや川井チャンが語る、当時のマクラーレン・ホンダとセナの凄さなどを収録したドキュメントムービーはこちら。
(畑澤清志)