2年後の流行色「渋めな中間色」でモテモテに!

アパレル等の世界にかぎらず、多様なジャンルで定義されている「流行色」。もちろん自動車業界も例外ではなく、その道のプロフェッショナルが、過去のデータベースや異業種の動向などを踏まえつつ、数年先のカラートレンドを的確に分析しています。

こちらのニュースでも紹介している、世界一の化学メーカー「BASF」(ドイツ)の日本法人、BASFジャパンが発表した自動車のカラートレンドについての予測。2、3年後の流行色について、かなり突っ込んだ予測をしている興味深いデータがあるので紹介してみたいと思います。

世界中に拠点があるメーカーだけに、そのリサーチ力は強大です。カラーを予測する段階において、各地の経済動向はもちろん、人種による好みの違いまでを吸い上げています。色の好みは、その時代の人間の気分に左右される部分が大きい。気分を色に例えるなら、閉塞感・圧迫感の渦中であれば暗い色だろうし、気分が高揚していれば明るい色になります。もちろん数年先のトレンドを予測するのだから、現在の心境そのままとはいきませんが。

そうして導き出された、2~3年後の流行色とはズバリ、「渋めな中間色」。

「不安定な世界情勢を鑑み、現状を打破して未来へ向けたビジョンの実現へ突き進む」という同社が定めたコンセプトから読み取れるのは、○○○ミクスなど、目先の景気の浮遊にまどわされることのない、質実剛健な色ということでしょう。

Multiverse アジア太平洋 Syncopace アジア太平洋

具体的には、例えばブルーなら、単色の青ではなく、さまざまな色が混じり合ったかのような「中間色」であり、ブラックならば表面がマット調の、オトナな色です。一見フツーに見えつつも、ジツは高級生地で仕立ててあるダークスーツと申しましょうか。タレントさんに例えるなら、佐藤浩市さん演ずるマークX部長が近いイメージと思われます。仕事も順調・家庭も円満・部下にもモテモテの、夢の中年です。

こちらに並んだ渋い色みのカラーサンプルが、ずばり数年後の“モテ色”になることは間違いないことでしょう。こんな色が似合う部長をめざして準備を進めましょう(笑)。

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また、アジア太平洋地域の特徴としては、軽自動車を中心とした2トーンや3トーンの塗り分けが増加してくるとのこと。2トーンカラーについては、すでにメーカー各社はさまざまなモデルを発表済みです。今後はこのダイハツ・ミラココアのように、塗り分けに凝ったニューモデルが続々出てくることが予想されます。

(畑澤清志)