BMWが新車ラッシュを迎えています。BMWの新しいサブブランドである「i」を冠したEVのi3は、ドイツ本国で今月末デビュー。さらにPHVのi8も控えています。i3、i8の日本上陸は2014年中と予想されますが、3代目となるX5もフォトデビューしました。
1999年に登場した初代X5は、BMW初のSAV(スポーツアクティビティビークル)で、現在のプレミアムSUVの隆盛を築いた一台といえます。2007年に2代目にスイッチし、大きく立派な体躯を手に入れただけでなく、巨体なSUVとは思えない切れ味鋭いハンドリングには感服させられたのを鮮明に覚えています。
そして3代目となる新型X5は、全長4886×全幅1938×全高1762mmと従来型よりもひと回りサイズアップ。従来型でも狭い道では取り回しに気を使いますが、とくに1.9m台中盤に近づいた新型X5の全幅は日本や欧州ではかなり取り回しに制約をもたらしそうです。ですが、北米市場がメインと考えると当然の流れなのでしょうか。
デザインでは、アイポイントであるキドニーグリルとともに、フロントバンパー両側にあるスクエアなエアインテークも目を惹きます。最近の3シリーズや5シリーズのグランツーリスモ(GT)でもお馴染みのL字型コンビランプを採用したリヤビューは、安定感とスポーティさを同時に感じさせます。
空力面も向上しており、3シリーズのGTや4シリーズでも採られている「エアブリーザー」をはじめ、エアカーテンやエアロブレードなどの装着によりCd値0.31というSUVでは秀逸な数値を達成。
安全、快適装備では夜間に歩行者を検知する「ナイトビジョンシステム」や自動停止にまで至る「アクティブクルーズコントロール」などを装備し、安全性を向上させています。また、BMWらしいクールな雰囲気のインパネで目を惹くのが10インチを超えるワイドなディスプレイで、ネットやSNSのアクセスなどが可能。
グレードバリエーションは、4.4LのV8ツインパワーターボを搭載し、450ps/650Nmを発揮するX5 xDrive50iを筆頭に、258ps/560Nmの3.0L 直列6気筒ディーゼルターボを積むxDrive30d、同じく3.0Lのディーゼルターボながら「M」仕様で381ps/740Nmまで高められたX5 M50dをラインナップ。
正式なデビュー4シリーズ同様に、今秋のフランクフルトモーターショーになる見込みです。
(塚田勝弘)