日産コンパクトカーの顔「マーチ」がフェイスリフトしたこの顔で巻き返しなるか?

マーチといえば、日産コンパクトカーの顔です。が、タイに生産を移した現行モデルの販売台数は月2000台を中心に推移しており、かつて販売ランキング上位の常連だった時代もあったことを考えると少し寂しい数字といえるかもしれません。

march011982年の初代登場以来、4代目となる現行型は2010年7月のデビューですから約3年が経過。日本車の中では比較的フルモデルチェンジが遅く、つまりライフサイクルが長いのも同車の特徴で、「マーチには10年持つデザインが必要」というニュアンスの言葉を開発陣からうかがったこともあります。

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そう考えると現行マーチのデザインは、「飽きの来ないこと」は必須要素とはいえ、個人的にはややインパクトが薄いというイメージでした。しかし、マイナーチェンジ後モデルは、フロントグリルのV字シェイプを強調するメッキ加飾やヘッドライトのクロームのアクセントが存在感をより強調し、全体に引き締まった印象を受けます。

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インテリアはシルバーステッチが施されたシート、ドアのスエード調クロスなどにより、質感が磨き込まれています。

さらに、センタークラスターを洗練されたデザインに変更して、細部にシルバーのフィニッシャーやメッキ加飾、一部仕様にピアノ調センタークラスターフィニッシャーを採用するなど、クオリティアップが主眼なのは明らか。一部で指摘された質感の不足を補う意図が感じられるのは朗報です。

ボディカラーは新色の「ナデシコピンク」と「オリーブゴールド」を含む全9色を設定。最近は軽自動車との競合も意識せざるを得ないコンパクトカーですが、価格帯は104万2650円〜159万750円に設定されています。

■日産自動車「マーチ」
http://www.nissan.co.jp/MARCH/

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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