安倍首相が日本全国老朽インフラの抜本的対策を指示 !

2012年12月の中央自動車道 笹子トンネルの天井崩落事故から5ヶ月。事故後の全国のトンネル点検でも数多くの問題が見つかり、社会インフラの安全性が改めて注目されるようになりました。 

笹子トンネルの事故ではコンクリート製の天井板約330枚がおよそ130メートルに渡って落下し、9人の命が奪われました。トンネル開通後35年経っており、施工方法や管理の問題に加えて「老朽化」が背景に有るとされています。

インフラには国や都道府県、市町村、高速道路会社などの民間が管理するものに分かれており、一般的にその寿命は特別な補修工事無しの場合、建設から約50年程度とか。 

都市インフラ

高度経済成長期に大量に造られたトンネルや橋、上下水道などが今後次々と寿命を迎える予定で、全国に15万箇所以上有る道路の橋のうち、築後50年を超えているものが既に約9%存在すると言います。

10年後には26%、20年度には50%を超えるとされており、河川や港湾施設も20年後には50%以上が寿命を迎える模様。 

一方、普段目にすることが無い地下の水道管も老朽化が進んでいるようで、国土交通省によれば水道管破裂などによる道路陥没が既にあちこちで起きており、平成22年度にはおよそ5300箇所が陥没したそうです。 

都市インフラ

これまでの公共事業は自治体や地元国会議員にとって成果をアピールし易い為、新規建設が中心で、目立たない維持管理や将来の作り替えは殆ど考えられていないのが実情。  

とは言え老朽化が進む中、インフラを安全に利用し続けるには維持管理や作り替えが必須で、その為の莫大な費用が必要となります。 

例えば首都高速だけでも改修費用が1兆円規模に上る見込みで、今後50年間では360兆円以上の予算が必要となる為、新規建設を抑えることで財源を確保、効率化による費用圧縮が求められています。 

そうした中、政府はインフラの維持更新などを推進する為、PPP(官民連携)の抜本改革についてのアクションプランを早急に作り上げると発表。

これは安倍総理が5月7日の経済財政諮問会議で明らかにしたもので、民間資金を活用したインフラの更新計画を早急にまとめるよう指示。

この会議では改修費用の捻出策として高速道路の上の空間を利用する権利「空中権」を民間に売却して資金を調達する案が浮上。具体的には首都高速の上に人工のフタを被せることで土地を作り、その空中権を民間に売却して改修費用に充てるというもの。 

空港や港湾、上下水道の整備などにも民間の資金や技術を積極的に活用する方針で、6月にまとめる「骨太の方針」に盛り込む考えのようです。 

安倍総理の指示でいよいよ具体的に動き出すこととなった既存インフラの老朽化対策。都市部でいつ発生するかもしれない大型地震にも耐えれるような抜本対策が望まれます。 

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 (Avanti Yasunori)