トヨタ、ホンダ、日産、マツダなど4社が4月11日、国土交通省にエアバッグに関連する同内容のリコールを一斉に届け出ました。
リコール対象車は2000年~2004年に生産された計41車種 約73万台。
トヨタの届け出によると、
助手席用エアバッグのインフレータ(膨張装置)において、ガス発生剤の成型工程が不適切又は成型後の吸湿防止措置が不適切なため、密度が不足したガス発生剤が組み込まれたものがある。そのため、エアバッグ展開時にインフレータ内圧が異常上昇し、インフレータ容器が破損して飛び散り、出火するおそれがある。
と言います。
トヨタの車両で発生した室内の一部焼損事故(2件)以外に不具合発生は無い模様。
トヨタは市場からの情報、ホンダは自動車解体業者からの情報、日産とマツダは部品メーカーからの情報でそれぞれ不具合が判明したもの。対策は各車ともインフレータを良品に交換。作業時間は1時間~2.5時間。
国交省に届け出られた国内分のリコール対象車は以下のとおり。
【トヨタ】
・「カローラ」、「カローラ ランクス」、「アレックス」など計20車種・64型式
年式:平成12年11月22日~平成15年6月9日 (約 308,300台)
・米NUMMII製 「ヴォルツ」 計3型式
年式:平成14 年5 月14日~平成16年3月2日 (計 5,884台)
【ホンダ】
・「ストリーム」、「フィット」、「シビック フェリオ」、「CR-V」など計7車種・21 型式
年式:平成12年8月29日~平成15年6月3日 (計 275,741台)
・ホンダ オブ アメリカ製 「シビック」
年式:平成13年2月7 日~平成15年1月22日 (計 259台)
【日産】
・「キューブ」、「エクストレイル」、「ブルーバードシルフィ」、「ティアナ」など計10車種・47 型式
年式:平成12年8月26日~平成16年1月29日 (計 137,185台)
【マツダ】
・「RX-8」、「アテンザ」 計 2車種・13型式
年式:平成14年3月1 日~平成15年8 月29日(計 4,384台)
尚、ブルームバーグが伝えるところによると、エアバッグは「タカタ」製でリコールが発表された4月11日午後から同社の株価が急落。
タカタによると、2000年4月から2002年10月にかけての製造分がリコール対象で、全世界を含めるとリコール対象車は約340万台に上る模様。(トヨタ:173万台、ホンダ:113.5万台、日産:48万台、マツダ:4.5万台)
部品サプライヤーは各自動車メーカーからの厳しい価格引き下げ要請に応える為、部品種類を極力減らして世界規模で共通化を推進、量産効果によるコストダウンを迫られており、不具合発生時の高いリスクと隣り合わせの状況。
ひとたび不具合が発生すると被害が大規模化する傾向となっており、メーカーの製造工程に於ける品質管理徹底が求められます。
【国土交通省 リコール情報】
http://www.mlit.go.jp/jidosha/news.html
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