買うなら今でしょ!「200万円のBMW3シリーズって、買っても大丈夫ですか?」

「実は今、先代のBMW3シリーズが買い得である」。なぜでしょう? それは2012年初頭まで現役を務めた「フレッシュなモデル」でありながらも、2005年近辺の初期モデル中古車ならなんと100万円台前半から狙えてしまう、魅力的な価格帯に寄ってきてくれているから。

え、初期モデルだと年式が古すぎる? それでは車検を2回通したくらいの、5年落ちあたりのモデルが200万円台前半で買えるとしたらどうでしょう。もはやこれなら新車プリウスと変わらないか、それより安いくらいのプライスになってきます。

「新車プリウスを買う予算で乗れるなら、一度は乗ってみたいなあBMW3シリーズに」。そう思えたあなたにおすすめの書籍があります。

その名を「200万円のBMW3シリーズって、買っても大丈夫ですか?」といいまして、これ、つい先日(2013年3月28日)発売されたばかりです。

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これはE90系と呼ばれる先代3シリーズ中古車の、中でも「まだ消耗部品がピンピンしていて、気軽に乗れる」200万円台前半、具体的には店頭で200万円から250万円くらいで売られている個体を買う際、維持する際の注意点をメインにして構成されています(100万円台の個体が「気軽に乗れない」わけではありませんが、本書では「初めて輸入車を買う人が不安なく買える、可能な限り新しい年式」を基準に取材対象の中心を据えました)。

e90 (1)

内容は多岐にわたっています。たとえば超初歩的な「BMWって、輸入車って壊れるんじゃないか」「壊れないとしても、定期交換箇所や部品価格が高いのではないか」「正規ディーラー以外で買うと、問題が起きるのではないか」などなどの疑問に答える段階から、具体的にE90系を買い、乗るにあたって注意すべき点まで、複数の専門ショップにて取材を行っています。

そこで判明したのはE90型3シリーズは「旬な今が買い時」であるということです。というのも、従来の3シリーズ中古車であれば「消耗品を国産車よりも短いスパンで次々と交換しながら、その都度リフレッシュして乗り続ける」ことが前提でした。

ですから「年式はすごく古いのに、車体全体がとてもフレッシュ」な個体に巡り合う確率も低くなかったのです。しかしながらE90型3シリーズはメンテフリー化が強烈に推進され、たとえばオイル交換は2万5000kmまで不要となるなどしていますし、消耗部品の交換サイクルも全体的に伸びています。

また、エンジンのみならず車体全体をセンサーとコンピューターによって協調制御するシステムを採用したことで、年式が新しくなればなるほどその制御が洗練されてきています。ま、文章で書くと小難しくなってしまいますが、要するに国産車的な「長いメンテサイクル」のクルマになったということです。ということは買い方も国産車同様に「年式が新しく、走行距離があまりかさんでいないもののほうがメンテ費用が安い」と単純に言えるようになります。

ですから「初期型(2005年発表)でも発売から10年が経過していない、消耗部品もピンピンしており程度のいい個体が多い」E90型は今が旬なのです。

BMW Diesel Competence Drive

しかしそんな「気軽な」3シリーズであるE90系でも気をつけるべき点はいくつかあります。それは過去のオイル交換履歴で、メーカーが推奨する2万5000kmごとのオイル交換サイクルというのは実はエンジンにとっては過酷なケースもあるため、できれば最低でも1万km未満で定期的にオイル交換がなされてきた車両を選びたいという点。

さらには、「その販売整備店が、どれだけ正規ディーラーと強い協力関係にあるか」をチェックすべきだということです(もちろん正規ディーラーから購入する場合には問題ありませんが)。これは前述の車両協調制御システムにトラブルが発生した場合のエラー回復にあたって、正規ディーラーの持つノウハウや機器が必要不可欠なケースがあるからです。

ではそんな「オイル交換履歴の簡単なチェック方法」や「社外のナビを組むだけでエラーが出る車両協調制御システムにどう立ち向かうのか」など、一番おいしい部分については‥‥すみませんが本書を一度手に取ってお確かめください。

(うな丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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