スマホが普及するにつれて、電池の充電切れに悩む人も増えているのではないでしょうか。ポータブル充電器も人気ですが、クルマ場合はシガーソケットから電源を取り、有線(ケーブル経由)で充電するのが定番です。
デンソーが4月1日から発売する「ワイヤレスチャージングトレイforプリウス」は、今年の東京オートサロンに参考出品されたもので、トレイに置くだけで充電できる画期的なアイテム。
同トレイは現行プリウス専用で、北米で先行リリースされているアバロン向けの技術を元に開発されており、プリウスのコンソールと交換する形で装着します。取付方法はグレードの位置(アクセサリソケット)により3つありますが、デンソーとしては販売店での取付を推奨しています。
販売はデンソーサービスステーションやトヨタディーラー、カー用品店など。
純正のシガーソケットを同トレイの接続で使うため、新たにシガーソケットが設置されています
充電方式は電磁誘導方式で、WPC(Wireless Power Consortium)による「Qi(チー)」規格を採用。充電電力は最大5W、消費電力は12W(ワイヤレス充電)で、充電時間はケーブルを利用する場合と同等です。
画期的ではありますが、問題点は同規格に対応するスマホがまだ少なく、ドコモの13機種、ソフトバンクの1機種。人気のiPhone5は未対応で、iPhone4/4Sはマクセル(WP-SL10A)かサンワサプライ(WLC-IPH11)の市販カバーを装着することで(市販価格は2000円ほど)充電が可能。
さらに、30プリウス(PHV含む)専用トレイであるのと、価格が1万4910円と決して手軽ではないため普及するかが気になりますが、総務省の予測では2020年にはワイヤレス充電の世帯普及率は80%に達するとのこと。
また、今回のような車種専用だけでなく、オートサロンに参考出品されていた汎用性のあるタイプも市販を見据えて開発中とのことなので、そちらにも期待したいものです。
(塚田勝弘)