試しにレーシングカーに乗ってみますか? 富士スピードウェイでトヨタ86のレーシングカーレンタル開始。

登場から1年を経ても何かと話題のFRスポーツカー、トヨタ86。今年はいよいよワンメイクレースも始まりますが、実はワンメイク用のレースマシンを買わなくてもこのレースに参戦出来るって知っていましたか?

なんと富士スピードウェイでは、このトヨタ86レーシングカーをレンタルしようというのです。

まずは富士スピードウェイのスポーツ走行枠でFISCOライセンス所有者を対象に3月2日からレンタルを開始。レンタル料金は20 分:¥36,750 / 30 分:¥52,500 / 40 分:¥67,250 / 50 分:¥84,000(スポーツ走行料は別途必要)。

これを高いと見るか安いと見るかはひとそれぞれだと思いますが、タイヤやガソリンや油脂類などの消耗品の一切もこの料金に含まれるので、筆者は激安!だと思います。例えば中級レベルのドライバーがスポーツ走行で思いっきり走ったら86レーシングカーに標準採用されるSタイヤなんて完全に使いきってしまうかもしれません。そのタイヤ代を考えてもこのレンタル料の設定は激安と言えます。

このプログラムのキモは消耗品だけではありません。

一番凄いところはスーパーGTに参戦する竹内浩典選手をはじめとしたプロのドライバーが、スポーツ走行の前後でドライビングレクチャーをしてくれるというところ。プロのアドバイスで上達もうなぎのぼりということです。その上、車載カメラの映像をDVDにして渡してもらえるので自宅で復習も可能。

そして、このレンタルプログラムを3時間以上利用したFISCOライセンス会員の方でJAFの競技用A級ライセンスを持っていれば、本番の富士チャンピオンレース 86&BRZ クラス参戦レンタルシステムが利用できるという特典つき。

料金は(1 戦):315,000円(別途レースエントリー費48,000円、練習日スポーツ走行料が必要)で、専属メカニックがメンテナンスしたトヨタ86でレースに参戦できるのです。ここでもSタイヤが1セットとレイン用のスポーツラジアルタイヤが付いてきますし、消耗品の心配も皆無。

仮に最低ラインの予算で年間シリーズ全5戦に出場するとして、スポーツ走行が50分×3回+30分×1回=304,500円。レース用レンタルシステム×5戦=1,575,000円。合計で1,879,500円(別途レースエントリー費48,000円、練習日スポーツ走行料、スポーツ走行料が必要)。トヨタ86レーシングのベース車をディーラーで買うよりも格段に安い。それもメンテナンス費用と消耗品代まで含めての金額ですから。

つまりトヨタ86を買わずしてトヨタ86のワンメイクレースに出場出来るというわけです。それもウエア、シューズ、ヘルメットだけを持ってサーキットに来れば、完璧な状態のマシンで参戦できるのですから、気分はワークスドライバーです。

モータースポーツをやりたいと思う人には、これはどんどん活用していって欲しいプログラムですね。

■86Racer’s 86レーシングカーレンタル走行システム
http://www.fsw.tv/freepage/703/

(北森涼介)

 

<追記>
※注意:このレンタル車両は「Gazoo Racing 86/BRZ Race」参戦車両とは車両規格が異なります。「富士チャンピオンレース 86&BRZ クラス」に対応した車両です。したがって「Gazoo Racing 86/BRZ Race」への参戦は出来ません。

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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