ブリヂストンが中国タイヤメーカーに対する商標権侵害訴訟に勝訴!

「GEMSTONE」というタイヤをご存じでしょうか? このブランドは中国の広州市宝力輪胎有限公司が生産・販売しているタイヤ。最後の「STONE」はそう、「BRIDGESTONE」とまったく同じです。

 

こちらはBRIDGESTONEのロゴの変遷です。

 

ご存知のとおり、「BRIDGESTONE」の社名は、創業者である石橋正二郎氏の名前を英語にして、石の「ストーン」と橋の「ブリッジ」を逆さにしたもの。初めて聞いたときは、上手いこと考えるなぁ! と感心させられたのは私だけではないはず。

 

この訴訟は、ブリヂストンが商標登録している「BRIDGESTONE」に酷似した「GEMSTONE」を宝力タイヤが使い、ブリヂストンの商標権を侵害したとして2010年3月に天津市浜海新区人民法院に提訴したのが始まりです。

 

一審でもブリヂストンが勝訴しましたが、宝力タイヤは天津市第2中級人民法院に控訴。しかし、2013年1月にブリヂストンの主張が認められたことにより控訴が棄却されたことでブリヂストンの勝訴判決が確定しました。

 

宝力タイヤに対して「GEMSTONE」を表示したタイヤの生産と販売の停止、および損害賠償金の支払いなどが命じられました。中国でのコピー問題は、以前よりも沈静化したのかなと思っていましたが、日本メーカーの戦いはまだ終わっていなかったようです。それにしても宝力タイヤは、ブリヂストンの社名の由来を知っていたんですかね?

 

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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