3代目となる新型アテンザは、セダンが全長4860mm/ホイールベース2830mm、ワゴンが全長4800mm/ホイールベース2750mmとワゴンの方が短くなっています。
これを見ると、セダンの方が回頭性を含めたハンドリングは苦手なように思えますが、クルマが小さく感じるのはじつはセダン。ヨー慣性モーメントの発生が把握しやすく、より自在にコーナーをクリアできる感覚です。
さらに、セダンのほうが剛性感の高さを実感でき、路面からの衝撃もすぐに収束します。ワゴンは空荷だと特に後席の突き上げが大きく、当然ながらボディのたわみもセダンよりも大きい。
また後席のフットスペースは、若干セダンの方が広いですから、もしゲストを乗せる機会が多いのであれば、乗り心地も含めてワゴンよりも向いています。
ちなみに、今回のアテンザはフロントタイヤを前に出した設計により、適切なドライビングポジションを取りやすくなったのは、マツダの口上どおりの美点です。でも、インパネが直立気味でボンネットが長く、ボリュームもありますから見切りがしにくいです。さらに、ボディサイズもEセグメント並みの大きさですから、駐車や狭い場所では制約が出てくるかも知れません。もし、試乗する機会があればぜひチェックしたいものです。
(塚田勝弘)