新型アテンザのセダンとワゴン、長さの違いが走りに影響するのか?

3代目となる新型アテンザは、セダンが全長4860mm/ホイールベース2830mm、ワゴンが全長4800mm/ホイールベース2750mmとワゴンの方が短くなっています。

後席のフットスペースだけでなく、後席を倒した際の荷室長も意外と長いのがセダンの魅力です。積載性はワゴンがもちろん上ですが、セダンでも長い荷物を容易に積めます

 

これを見ると、セダンの方が回頭性を含めたハンドリングは苦手なように思えますが、クルマが小さく感じるのはじつはセダン。ヨー慣性モーメントの発生が把握しやすく、より自在にコーナーをクリアできる感覚です。

 

セダンよりもワゴンは少し足元が狭いですが、それでも十分な広さで、前後席に180cm級の人が座っても窮屈ではないはず。私は171cmなので余裕十分でした

さらに、セダンのほうが剛性感の高さを実感でき、路面からの衝撃もすぐに収束します。ワゴンは空荷だと特に後席の突き上げが大きく、当然ながらボディのたわみもセダンよりも大きい。

 

また後席のフットスペースは、若干セダンの方が広いですから、もしゲストを乗せる機会が多いのであれば、乗り心地も含めてワゴンよりも向いています。

 

ちなみに、今回のアテンザはフロントタイヤを前に出した設計により、適切なドライビングポジションを取りやすくなったのは、マツダの口上どおりの美点です。でも、インパネが直立気味でボンネットが長く、ボリュームもありますから見切りがしにくいです。さらに、ボディサイズもEセグメント並みの大きさですから、駐車や狭い場所では制約が出てくるかも知れません。もし、試乗する機会があればぜひチェックしたいものです。

 

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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