日産エクストレイルがマイナーチェンジで、手の届くクリーンディーゼルへ。

「2012-2013 日本カー・オブ・ザ・イヤー」に輝き、2012年もっとも売れたSUVであるマツダCX-5や、つづいて登場した新型アテンザなど、クリーンディーゼルといえばマツダというイメージが強まっていますが、ポスト新長期規制をクリアしたクリーンディーゼルの元祖といえば日産エクストレイルです。

2008年9月に6MTだけのラインナップで展開をはじめたエクストレイルのクリーンディーゼル・グレード「20GT」も、いくどものマイナーチェンジによりATの追加や装備の充実などをしてきましたが、2013年1月のマイナーチェンジでは、ついに廉価版といえる新グレード「20GT S」を追加したのに注目です。 

 

クリーンディーゼルM9Rエンジンを搭載したグレードの駆動方式は「ALL MODE4×4-i」と名付けられた四輪駆動のみで、変速装置は6MTと6AT。

ライバルたるCX-5にはMTの設定がないので、その点はアドバンテージでしたが、価格差もあってCX-5有利という状況でした。クリーンディーゼル+6MTという組み合わせで比較してもアテンザのほうが手が届きやすい印象がありました。

今回のマイナーチェンジで追加された「20GT S」グレードは、そうしたライバルに対して価格面で互角の設定となっています。

たとえば、20GT S(6AT)のメーカー希望小売価格は278万9850円。CX-5の4WDは279万円となっていますから、わずかに”お安く”なっているというわけです。とはいえ、cx-5には258万円~のFFもラインナップしているので、FFを望む声も増えるかもしれません。

なおエクストレイル 20GT S(6MT)のメーカー希望小売価格は273万7350円となっています。また、従来からの20GTグレードのメーカー希望小売価格は312万3750円(6MT)/317万6250円(6AT)となっています。

また、2.5リッターのガソリンエンジンを搭載した最上級グレードとして、従来の「25X」グレードを、人気の高い装備であるキセノンヘッドランプとハイパールーフレールを装備した「25Xtt」へアップグレードしています。 

オーテックジャパンによる、フロントオーバーライダーやマッドガードなどを装着された特別仕様車「エクストリーマーX」には、新グレード「20GT S」と「25Xtt」をベースとしたタイプも追加設定されています。メーカー希望小売価格は、20GT Sベースで289万4850円~、25Xttベースで278万9850円。

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる