トヨタ86が登場するまでの間、トヨタのスポーツカテゴリーを支えてきたのがこのヴィッツといっても過言ではないでしょう。すべての代で最上級・スポーツグレードである「RS」をベースにしたハードコアモデルとも言えるターボ仕様を開発、限定販売しました。
そして現行型も昨年のオートサロンでプロトタイプを発表し、注目を浴びました。ターボというだけではなく日本市場には設定されていない3ドアボディを採用している点です。ノーマル比70馬力アップの180馬力を発生し、それにあわせてボディ足回りを強化したコンパクトスポーツカーとなりました。
そして今回のオートサロンで市販モデルに限りなく近いプロトタイプが発表されいよいよ発売まで秒読みとなりました。
心臓部となる、1.5L 1NZ-FE型直列4気筒エンジンはターボチャージャーを組み合わせて150馬力を発生します。昨年のプロトタイプと比べて数値は下がっていますが、耐久性と乗りやすさを考慮したものだろうと推測されます。しかし車重が1トン近いだけにその加速感は爽快で86といい勝負になるのではないかと予想します。
足回り関係は17インチのBBSホイール(プロトタイプは18インチ)を履かせ、専用サスペンションを搭載し、ブレーキは4ポッド対向ブレーキを採用することにより、直線だけではなくコーナリング性能も向上させています。
外観はシンプルに纏めながらもドア下部横にある「GRMN」ボディーロゴ、リアディフューザーがただのヴィッツではないことを控えめながらも主張しています。
内装はスパルタンながらも機能美あふれるデザインで仕上げられています。専用のメーターパネル、カーボンのケースにまとめられた3連メータ、GRの刺繍が入ったセミバケットシートがドライバーをたちまちやる気にさせます。特にシルバーを基調としたメーターパネルはメカメカしく男心が湧くデザインとなっているお洒落ポイントです!ちゃんと後部座席は残してあるので実用性もバッチリです。
具体的な販売時期、価格などはまだ「検討段階」だそうですが、もう間もなく市場に出てくるのではないかと思われます。できれば限定車ではなくGRMNのカタログモデルとして量産してもらいたいところですね。
このGRMN Vitz Turbo Conceptが走っている姿を早く見たいところ、いや走らせてみたいですね!
(栗原 淳)