トヨタが誤発進による衝突事故被害軽減システムを開発 !

トヨタ自動車が11月12日、駐車場内での衝突事故被害軽減に寄与する技術を開発、「万が一のアクセル踏み間違いやシフト入れ間違い時の急発進などに対応した」と発表しました。 

同社はクルマ社会の究極の目標である「交通死傷者ゼロ」に貢献する安全への取り組みの一環として、クリアランスソナーによって障害物を認識した場合、急発進による衝突時の被害軽減に寄与する「インテリジェント クリアランス ソナー」を開発。

また、通常と異なるシフト操作時に急発進の抑制や衝突時の被害軽減に寄与する「ドライブ スタート コントロール」を併せて開発。今後発表する新型車に採用していくとしています。 

ドライブ スタート コントロール (イメージ)

交通事故総合分析センターの調べによると、ペダル踏み間違い事故は年間7,000件程度で推移しているそうで、特に駐車場内などで発生していると言います。

今回トヨタが発表した安全システムの具体的作動イメージは以下。

■インテリジェント クリアランス ソナー

 駐車場等での後退時にクリアランスソナーが進行方向に壁などの障害物を認識した場合、
  クリアランスソナーで注意を即すと共に、コンピューターが危険と判断した場合はエンジンや
 モーターの出力を制御。 さらに緊急時には自動的にブレーキを作動させることで、
 アクセル踏み間違い・踏み過ぎなどによる障害物との衝突を緩和し、
 被害を軽減。

▽システム作動イメージ

インテリジェント クリアランス ソナー 後退時(前進時も)

■ドライブ スタート コントロール

  駐車場などでアクセルを踏んだまま「R」レンジから慌てて「D」レンジにシフト変更するなど、
 通常とは異なるアクセルやシフト操作をした場合、画面表示などにてドライバーに
 注意を促すと同時に、エンジンやモーター出力を制御して急発進・急加速を抑制し、
 被害を軽減

▽システム作動イメージ 

インテリジェント クリアランス ソナー

駐車場などで後退した際、

 ①思わぬ衝突等でアクセルが踏み込まれた状態のまま
 ②慌てて「R」から「D」レンジにシフト変更をしてしまった場合

今回の両安全システムは既存のクリアランスソナーとエンジン、モーターの制御をつかさどるECU(車載コンピューター)の組合せ、或いはミッションとECU間の連携制御でシンプルに構成されており、トヨタが今後発表する新型車への適用を予定しているだけにコストセーブにも配慮したシステムとなっているようです。

 (Avanti Yasunori

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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