究極のドリフト走行を魅せるホバークラフト【動画】

ホバークラフトってご存じですか?
簡単に説明すると、ボディ下部のスカート内に空気を吹き込むことでボディを地面から浮かせて走行する乗り物で、地上でも水上でも自在に進むことができます。工学的には航空機に分類されるそうですが、日本では主に水上で使用するため船舶として分類されています。

日本では岡山県の宇野と香川県の高松を結んだ国鉄宇高連絡船と、大分県大分市と大分空港を結んだ大分オーバーフェリーが運航されていましたが、残念ながら宇高連絡船は1988年に瀬戸大橋の開業をうけて廃止。大分ホーバーフェリーも大分空港道路など陸路の整備によって乗客が減少し、2009年に運行休止(事実上廃止)されてしまいました。余談ですがホバークラフトはブリティッシュ・ホバークラフト社の商標で、一般的にはエアクッション艇と呼ぶのだそうです。なお大分の船艇を建造した三井造船はホーバークラフトと呼称していたため、大分ではホーバークラフトと呼ばれていました。

さて、ホバークラフトの乗降は、エンジンをかけっぱなしであれば水上でも可能で宇高連絡船はそのようにしていましたが、一般的には地上に上がって乗降します。
そして大分ホーバーフェリーの場合大分空港付近の地上区間に大きなS字コーナーがあり、タイヤがないホバークラフトはドリフト走行でコーナーをクリアします。

なお、ドリフトとは「漂う」という意味の言葉なのですが、地上から浮上してドリフトするホバークラフトこそ本来のドリフトなのかもしれませんね。

このドリフトアングルの深さがかっこいいですね!

もう見ることができないのが残念ですが、その勇姿を動画でお楽しみ下さい。

(ぬまっち)

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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