5代目ワゴンRは新世代エンジンも得た省燃費ワゴンであーる

初代モデルが1993年に登場して以来、軽自動車の新主流として軽ワゴンというジャンルを確立、適度な車高と余裕の室内スペースで人気を集めているワゴンRが、ついに5代目へと進化しました。

 

 

 

今回のメインテーマは、事前情報にもあったように省燃費性能です。開発コンセプトは「軽ワゴン低燃費No.1新世代エコカー」。そのためにリチウムイオンバッテリーを使ったエネルギー回生システムの「ENE-CHARGE(エネチャージ)」、13km/h以下でエンジンを停止する「新アイドリングストップシステム」、蓄冷剤を活用した「ECO-COOL(エコクール)」などの省燃費化技術を搭載しています。

さらにボディは従来モデル比で最大70kgという超軽量化を実現。NA・2WDのグレードで780kgという軽さに仕上げています。ターボ・4WDでも870kgというのは先代モデルのターボ・2WDよりも10kg軽いという驚きのスペック。

またエンジンは、スズキ新世代のR06A型となり、全グレードでジヤトコ製の副変速機付きCVTとコンビを組むことになりました。

またターボエンジンは、スポーティグレードの『スティングレー』にラインナップされています。

結果としてJC08モード燃費は、28.8km/L(NA・2WD)を筆頭に、27.8km/L(NA・4WD)、26.8km/L(ターボ・2WD)、25.0km/L(ターボ・4WD)と、グレードを問わず、平成27年度燃費基準+20%という優れた燃費性能となり、全車エコカー減税の免税対象となっています。もちろん排ガスもクリーンで、平成17年規制に対して75%低減レベル。

快適装備では全車にフルオートエアコンを標準装備しているというのが注目点。そのほか、片手で操作できるワンタッチダブルフォールディングリヤシートや、左右独立リヤシートスライドといったシートのアレンジ性はそのまま。もちろんフルフラットも可能ですし、ワゴンRのアイデンティティでもある『助手席シートアンダーボックス』も継承しています。

 

メーターは、燃費効率が良い運転状態になると、スピードメーター照明色が青色から緑色に変化、エコドライブ状態をわかりやすく確認できる「エコドライブアシスト照明」を採用しているのが特徴。運転席にインパネアンダートレーを採用するとともに、助手席にリッド付のインパネボックスや箱型ティッシュも置けるインパネトレーを採用しています。

 最上級グレードとなる「ワゴンRスティングレー T」グレードには、リクエストスイッチ及び携帯リモコンキーで施錠すると自動でドアミラーを格納するリモート格納ミラーを採用。またCVTをパドルシフトでコントロールできる7速マニュアルモードが採用されているほか、ワゴンRスティングレー全車に横滑り防止デバイスであるESPを63,000円でメーカーオプション設定しています。

 

標準フェイスのワゴンR、3代目となるスティングレーともに2グレード構成の合計4グレードからなる新型ワゴンR。メーカー希望小売価格は、ワゴンRがFX(2WD:1,109,850円/4WD:1,227,450円)、FXリミテッド(2WD:1,249,500円/4WD:1,367,100円)。ワゴンRスティングレーはX(2WD:1,333,500円/4WD:1,451,100円)、ターボのT(2WD:1,496,250円/4WD:1,613,850円)となっています。

 

(山本晋也)

 

【写真ギャラリーをご覧になりたい方は】 https://clicccar.com/2012/09/06/197747

 

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる