Forza Horizonが8月25日、26日に東京・秋葉原で開催された「Xbox 360 大感謝祭 2012 夏 in Tokyo」ではじめて一般プレイヤーに公開されました。このデモは今年の6月にロサンゼルスで開催された「E3」で発表されたのと同様で、ダイナーからスタートしてフェスティバル会場までの道のりの間の短いレースですが、興味深いスーパーマシンが登場しているので今回はこちらのクルマを詳細に紹介してみましょう!
「日産スカイラインGT-R」
まずはこの右の青いクルマ、走り屋にはお馴染みの「日産スカイライン GT-R R34 VspecⅡ」です。
この1999年に誕生した最後のスカイラインGT-Rは、2.6L 直列6気筒ツインターボエンジンで280ps/40.0kgmを発生(実測は軽く300psオーバーだったらしい)。2002年8月まで499.8万円〜609.8万円という価格で11,344台生産された日本を代表するスポーティーカーです。VspecⅡというグレードはボンネットをNACAダクト付きカーボンボンネット、リアブレーキのサイズアップそして四輪駆動システム「アテーサET-S」をより立ち上がり安定指向にセッティングされたモデルです。その中でもたった20台のみ生産された「Nismo R34GT-R Z-tune」は1,800万円という強気の価格設定ながら即完売、人気の高さを物語っています。ニスモが持てる技術を総動員したこのクルマは500馬力オーバーのスペシャルエンジンとレーシングマシンさながらのボディ強化などのチューニングが施されていて、今でもマニア垂涎の1台です。
この「R34 GT-R」、「SUPER GT」や「スーパー耐久」海外では「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」など様々なレースで輝かしい戦歴を活躍していることでも有名。 海外では先代R33からイギリスのみ正式輸出をしていました。
「メルセデス・ベンツSL65 AMG BlackSeries」
次はバイパーにも勝るとも劣らない迫力のシルバーアロー「メルセデス・ベンツ SL65 AMG BlackSeries」です。日本ではたった12台のみ販売されたスペシャルで、何とその価格は4,880万円。6.0L V12ツインターボで武装されたエンジンは、670ps/102.0kgmというモンスター級のパワーをたたき出します。この究極のチューニングは、AMGがサーキットで培ったノウハウを市販モデルに応用したスペシャルモデル「BlackSeries」の証しといえるでしょう。1870kgのボディーを320km/hまで引っ張り上げる実力は「最速のメルセデス」の称号にふさわしいといえます。
「フェラーリ カルフォルニア」
こちらの真紅が艶やかなクルマは「フェラーリ・カリフォルニア」。フェラーリ初の直噴を採用した4.3L V8エンジンのFRスポーツです。価格は2,360万円!じつはこのクルマ、「クーペカブリオレ」と呼ばれていて、ルーフが自動で開閉しオープンカーにもなるという1台。究極のデートカーかもしれません。フェラーリのアイドリングストップシステム「HELE」も標準装備されていて実は環境にも配慮した新世代のスポーツカーの一面も。
「フォード GT」
交差点での激しいブレーキングをバイパーと争っているのは「フォードGT」です。60年代にサーキットでフェラーリと激闘を繰り広げた名車「フォードGT40」を現代に蘇らせたスーパーカーです。2005年にフォード100周年記念車として1500台生産されましたが、残念なことに正式には日本へのデリバリーはありませんでした。5.4L V8+スーパーチャージャーで550ps/68.9kgmを発生し、最高速は330km/hと名車を受け継ぐにふさわしいスペックを誇っています。価格は発表当時の日本円に換算して約1500万円とスペックから比較しても意外とリーズナブルと言えるでしょうか。
レースでもFIA GT1、GT3選手権で活躍しています。日本でもSUPER GTシリーズののGT300クラスに登場しましたが目覚ましい活躍はありませんでした。
「マセラティ・グラントゥーリズモS」
右前方にいる白い曲線的で伸びやかなラインが特徴のクルマは「マセラティ・グラントゥーリズモS」、イタリアらしいエレガントさと官能的なエンジンをあわせ持ったグランドツーリングカーです。価格は1,750万円。クーペですが、大人4人が乗れるGTカーとして日本のエグゼクティブにも人気の1台です。エンジンは4.7L V8で440ps/50.0kgmを発生、入念な音響チューニングにより「マセラティサウンド」と呼ばれていてその官能的なエグゾーストノートを奏でます。
「BMW M5」
もうすぐ会場!しかし前には青い壁が・・・!このセダンの正体は「BMW M5」。4ドアのコンサバなスタイリングですが、モータースポーツとのつながりの強い「BMW M社」開発の正真正銘のスーパーセダン。4.4L V8ツインスクロールターボエンジン、560ps/69.3kgmのスペックは2トン近い車体を320km/hまで押し上げます。価格は1,495万円。このM5は現代のクルマのトレンドである「ダウンサイジングエンジン」を取り入れたハイパフォーマンスカー。先代M5はF1の技術をフィードバックした5.0L V10のエンジンで注目を浴びましたが、シビアになる環境問題をクリアするために「コンパクト化+燃費改善」を実現させながらも馬力で12%以上のパフォーマンスアップを達成しています。
Forzaドライバーには「Forza Motorsport 4」の限定版のパッケージに登場しているのでお馴染みですね。
「アルファ・ロメオ 8C コンペティツィオーネ」
ラストの1台!レトロ感のある丸みが特徴のスーパーカーは「アルファ・ロメオ 8C コンペティツィオーネ」。2007年に登場しましたが世界限定500台、日本導入は70台と希少性の高いクルマの1台です。値段は2200万円ですが、この小ロットにしては割安といえるかもしれません。エンジンはでマセラティ・グラントゥーリズモのと共有の4.7L V8を搭載。アルファ・ロメオ社の戦前の名車「8C」という名に相応しいその車体は「コンペティツィオーネ」の名の通りスチールプラットフォームにカーボンファイバーの組み合わせはまるでレーシングカーです。
いかがでしたか?しかし、Forza Horizonに登場するクルマほんの一部に過ぎません、製品版には皆さんがあっと驚くようなクルマも登場するかもしれませんよ?
今回登場したクルマの合計価格は約1億4000万円、さらにプレイヤーのSRTバイパーの値段を日本円で換算して約900万円、これを足して、この8台で1億5000万円!(車両価格のみ)
それが7,140円で体験できるってなかなかお得じゃありませんか?
(栗原 淳)