スズキのインド子会社、マルチスズキの現地工場で暴動が起こったことはニュースになったものの、インドの自動車市場についてはあまり情報が入ってきません。しかしインド自動車工業会(SIAM)が発表した8月のマーケットデータをみるとかなり興味深いことがわかります。
8月の新車販売台数は対前年比14%アップの約24万9000台。ブランド別ではマルチスズキ社が6万4194台を販売し、2位以下(2位:ヒュンダイ/2万7570台、3位タタ/2万3774台)を大きく引き離しています。
注目したいのは4位につけているマヒンドラ社。日本では馴染みがないブランドですが、韓国のサンヨン(双竜自動車)を傘下に収めるなどインドで年々シェアを拡大しており、8月単月でいうとあのタタよりも販売台数が多い2万4337台を記録しています。
マヒンドラ社が好調な理由のひとつが昨年発表されたSUVの“XUV500”が人気を得ていることです。
同社初のグローバルモデルとして開発された“XUV500”は見てのとおりなかなかスタイリッシュな内外装を採用しています。
またインド車としては初めて「樹脂フェンダー」を採用していることにも注目です。いまや欧州車では数多くの車種に採用されている樹脂フェンダー。国産車でも三菱のデリカD:5、RVRなどに採用されています。“XUV500”はRVRなどにも使われているSABICイノベーティブプラスチックス社の樹脂フェンダーを採用しましたが、同社によるとフェンダーの重量は0.9kgと軽量でスチール素材とくらべ27%軽くしています。
8月のインドマーケット情報に話しを戻すと、エティオスが好調なトヨタは1万4718台、昨年は対洪水被害で大きな影響があったホンダが4333台と前年比50%以上アップ(2012年トータル)しています。またインド市場に力を入れている日産も3467台と対前年比154%アップ(2012年トータル)と好調です。
【クリッカー編集部】