まったくのゼロから生まれた究極のレンジローバー

この業界で仕事をしていて個人的に一番驚き、感動したのはスーパースポーツカーではなく、ランドローバーおよびレンジローバーの世界でした。

大きいのにどこでも運転しやすい、快適なんだけど腑抜けではない乗り心地。ロングツーリングは楽にこなせるのに、ただの直線番長ではなく、ハンドリングも楽しめる。すべての矛盾を受け止めて、ベストの解をユーザーに届けてくれる。こんなブランドがあるのかと。

さらに、イヴォークという超デザインコンシャスなスタイリッシュ系SUVまでリリースしてしまうのですから驚きです。でもこれも個人的な見解ですが、走りはフリーランダー2のほうが好きです。

40年以上の歴史を誇るだけに、アイコン的なDNAを守りつつ、次世代レンジを打ち出すという難しい仕事だったようです。エンジンはV8ガソリンとV6/V8ディーゼルを設定とのことです

今秋のパリサロンで注目を集めるのは確実の新型レンジローバーがフォトデビューを飾りました。最上級のヴォーグは4世代目、スクエアなフォルムは一見してレンジローバーだと分かりますが、写真では従来よりもやや低く構えているように見えます。

ボディは現行のスチールよりもディーゼル車の場合で39%も軽い、最大420kgという軽自動車半分ほどの減量に成功。軽量アルミボディは燃費だけでなく、運動性能にも好影響をもたらすのは間違いありません。サスペンションも新開発されてよりラグジュアリーな乗り心地を提供してくれるとのこと。

レンジらしいインテリアですが、最高級レザーやウッドパネルなどメーカーが完璧な仕上がりというだけに、砂上のロールスロイスの地位は万全なはず

レンジの代名詞であるテレイン・レスポンスは20カ国で18か月にわたりテストをしたそうで、次世代型にアップデートしたそうです。

ボディサイズは分かりませんが、レッグルームが118mmも拡大したそうですから、ショーファードリブンとしての資質さえ得ているはずです。 

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる