世界初公開された日産新型ノート。
この直列3気筒1.2Lスーパーチャージャーエンジンですが、その燃費性能を実現させた技術をみてみましょう。
スーパーチャージャーは空気を圧縮してシリンダーに送り込むポンプをエンジンの出力軸で駆動する過給器ですが、過給が不要な状況では駆動ロスとなるため、電動のON/OFFクラッチによって、過給が不要な時はカットして燃費性能を向上させています。
過給器つきエンジンとしては非常に高い圧縮比12を実現して燃焼効率を向上させました。
マルチホールインジェクター(噴射口6個)、15MPa高燃圧システム、強タンブルポートを採用した直噴システムで、シリンダー内に噴射した燃料の気化潜熱を利用してシリンダー内の混合気を冷却します。
吸気行程でバルブを閉じるタイミングを遅らせるミラーサイクルを採用して高膨張比を実現。また外部EGRとの組み合わせでポンピングロスを低減。
スワールコントロールバルブの採用で燃焼効率を改善しました。
ピストンクーリングチャンネル、高熱伝導ピストンリング、ナトリウム封入バルブ、真鍮バルブガイドを採用して燃焼室の冷却効果をアップ。
バルブリフターやピストンリングに水素フリーDLCコーティングを施し、カムシャフトやクランクシャフトには鏡面加工。そして可変燃料オイルポンプ、ビーハイスプリング、真円ボアを採用して、HR12DEエンジンよりもフリクションを10%低減させました。
25.2km/Lの燃費性能と、15Lクラスなみのトルクを確保するための技術の数々。すごいですね。
(ぬまっち)