ドイツ製パーキングアシストは“速さ”のお陰で実用的となる!

5シリーズの登場前からミュンへンで説明を受けていたので、BMWがパーキングアシストを開発していたのは知っていた。ハンドル操作を自動でやってくれるから、ドライバーはスピードコントロール(クリープコントロール)するだけで、縦列駐車ができてしまうものだ。本国から2年遅れてやっと日本でも認可されて装備できるようになった。6シリーズだけでなく、この5月から1シリーズや3シリーズでもオプションで装備できる。

日本車のシステムより操作が簡単にできて、スピードも速いところがドイツ的だ。

基本操作は、まずこの先で縦列駐車をしようと思ったら、センターコンソール上にあるパーキングアシストスイッチを押す。iDriveのモニター画面右側にクルマのシルエットが映り、その真ん中に「P」マークが表示される。クルマを35km/h以下で前進していくと、縦列駐車が可能なスペースが空いているとモニター画面のクルマの横にもう一つの青いPマークが表示される。これは左右どちら側でも可能だ。

Rレンジに入れ、あとは画面の指示に従って動けば良い。ハンドルは自動的にクルクルと回り、S字状にバックするから、途中でハンドルが反転する。スピードコントロールは自分でやらなくてはならない、ということは障害物の手前でブレーキを掛けて止まらなくてはいけないからそこは注意が必要だ。バックモニターの緑、黄、赤の印を注意しながら運転すれば簡単だ。

バックしていっていっぱいまで下がったら前進する指示がでる。RレンジからDレンジにセレクターを入れ替えた途端に、今度はまたハンドルがクルクルとロックツーロックの操作を自動でしてくれる。そのまま前に少し進むとハンドルが直進になって、完了のサインが出る。必要に応じて前後を何回かやることもある。

最低寸法は自車の全長のプラス1.2mというスペースに入れることができる。これは自分ではやりたくない、縦列駐車を諦めるくらいのスペースである。

一番驚いたのはクルマが走る速さである。これまでの日本車の自動パーキングは自分でやった方が早いから、できる人は使わないものだった。「これなら実用になる」と思わせるところがドイツ的だ。

その様子はこちら。

(菰田 潔)

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