全日本ラリーの86勢力図に異変が起こりました。第2戦久万高原ラリーまで86はGazooRacing カラーの1台ぽっちでした。しかし迎えた第3戦、遂にここから新たなる挑戦者が登場します。 キャロッセが展開するラリー界では老舗の有名ブランドCUSCOの名を冠した86です。
CUSCOはサーキットでも一時期スーパーGTのGT300クラスにインプレッサで エントリーしていたので御存知の方もいらっしゃるでしょう。 そのCUSCOが福島ラリーへ86でエントリーしてきました。 といっても、まだシェイクダウンから日も浅く、緒戦は実戦を通しての開発と云う位置づけです。 その開発ドライバーが超強力「三好“MADDOG”秀昌」選手。2008年のアフリカ選手権チャンピオンです。
一方のGazooRacingラック86を駆るのはグラベル要員の香川秀樹選手。熟成がかなり進んだかと 思いきや、足回り(サスペンション/ダンパー)はLUCKのオリジナルなので、リクエスト通りの仕様変更 してもらったが、あえて自分のスタイル違う方向に降ったところ「ちょっと振り過ぎた」との事。また、先日の台場イベント等も重なった為、競技以外に「乗りこむ」時間が取れていない様です。
そんな中、Day1は9つのSSを終了した時点で、GazooRacing ラック86がCUSCO ADVAN 86を3.4秒リードした。が、Day2にはCUSCO ADVAN86はクラス2,3番手タイムを1回ずつ 叩き出し、逆転!追いすがる香川/浦 組を7.5秒の差を付けて総合21位クラス6位を奪ってみせました。そして、事前テストを2日(ターマック/グラベル1日ずつ)こなし参戦した三好選手は2番手タイムに「86のポテンシャルに可能性を感じた」との事です。また、LUCKの香川選手も足回りの組合わせにヒントを掴んでいる様でした。
86はシーズン終盤に7,8台の一大勢力となる見込みです。その頃、GazooRacingラック 86とCUSCO ADVAN 86がトレンドセッターとなっている事でしょう。
しかし、彼らの前には壁が有ります。苦手のグラベル戦で「70点」と云いながらもクラス4位でゴールした眞貝/田中組 メロンブックスDLテインBRIGインテグラが立ちはだかります。
メロンブックスチームは次戦洞爺はスキップ、次々戦モントレーは得意のターマック。表彰台の期待に眞貝選手は「勿論です」と期待を裏切らない答えで流石は自他共に認めるターマックキングです。(この経緯はコチラを参照)
今回はシビック(EK9)が優勝し、ブーンが2位、インテグラ(DC2)が3位とワンメイク的なクラスとは無縁の表彰台。他にもミラージュ―、サトリア、セリカ、カローラーレビン、エキシージと車種も豊富なJN3クラス。86のクルーが表彰台に上るのは簡単は無いでしょうが、そう遠い事ではない様です。
(川崎BASE)
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