トヨタが「ラウム」や「ブレイド」、「パッソ セッテ」の生産を打ち切ってコンパクトカーのラインナップ再編を推進していることは以前にお伝えしたとおりですが、まだその先が有りそうです。
引き続き、小型セダンの「ベルタ」やSUVの「ハリアー」、「ハリアーHV」なども生産打ち切りの候補に上がっている模様。(ハリアーについては将来的に再投入の可能性有り)
トヨタがこれほどの規模の車種削減を一気に断行するのは極めて異例なこと。最近の減益を受けて5月29日に取締役削減と2012年3月期の役員報酬37%カットを公表。そして5月31日には投資資金調達で2000億円の社債発行を発表するなどの動きを見せるトヨタ。
こうした一連の動きを見ると、プリウスやトヨタ86の人気が高い一方で、低迷する収益の改善に向けて車種の統廃合により、「開発リソースの集中」を図ることで、顧客を惹きつける魅力有るクルマ作りを目指しているものと推測されます。
そうした中、7月に日欧戦略車のオーリスをフルモデルチェンジする模様。VW GolfやBMW 1シリーズ対抗車として2006年にデビューした同車も既に6年弱が経過。
次期モデルは現行の落ち着いた外観から一転してリヤ廻りがカルディナ風になるなど、スポーティなイメージに一新して登場させる模様。
全高や着座位置を大幅に下げているのが特徴で、「RS」グレードでは6MTを存続させると共に、1.8Lグレードのリヤサスをトーションビームからダブルウィッシュボーンに変更するなど、走りの良さを訴求する事でユーザー層の若返りを狙っているようです。
その一方で1.5Lグレードにはアイドリングストップをオプション設定。(JC08モード燃費:19.2㎞/L 非装着車:18.2㎞/L)
このように最近のトヨタは新型GSやトヨタ86、そして今回の次期オーリスも含めてラインナップ全体をややスポーティ路線に振ろうとしているようで、「クルマ好き」の関心をもう一度呼び戻す事に力を入れて行くものと思われます。