6MT仕様のトヨタ86を、9時間300キロドライブしてわかったこと!その1【エコ走行編】

以前こちらで紹介したとおり、トヨタ86の6MT仕様のレンタカーを最長時間の9時間借りて300キロドライブしてきました。いやいや~、堪能してまいりましたよ~!

特に公道でのトヨタ86は、「街中でのエコ走行」と「山坂道でのスポーティ走行」では全く別物だということがわかりました。

そこでここではひとつ目の「エコ走行」について取り上げたいと思います。

まずは千葉県野田市にある「おもしろレンタカーSPORTS」さんから首都高速のICを目指します。クラッチを踏んでエンジンスタート、街中では2000回転でシフトアップすると1500回転位まで落ちますが、トルクも出ているので街中の流れに充分のっていけます。

街中の乗り心地は滑らかとゴツゴツが同居した感じ。きれいな路面ではすべるように走ります。一方で段差はゴツゴツ拾うものの、一発で収まるので不快な感じはありません。エンジンを3000回転まで回すと、ぐろろ~と「サウンドクリエーター」が勇ましい音を奏で始めるので、市街地ではちょっと唐突な印象。街中シフトは2000回転がちょうど良い様です。

しばらくして気づいたのがオドメーター内のギア数表示に出る▲マークです(走行中の写真は撮れませんでした)。シフトアップをする際に2000回転を超えると▲が数回点灯するので何かと思っていたら、エコ走行のシフトアップのサインだったのですね。数回点灯すると消えてしまうセンスがとってもナイス!

正直、MTのギア数が表示されるのは「大きなお世話!」と感じていましたから(MT歴30年の小さなこだわりデス)、▲の意味を発見して時代の流れをつくづく感じた次第です。

首都高に入ると日曜日のため走行量が多く、やんちゃな走行はできませんでした。特に都心環状線は急なコーナーとアップダウンが続くのですが、流れに合わせて淡々と走る格好でした。しかもいつもならきつく感じるコーナーやアップダウンも、まるでなだらかな道を走るようにスルリと走り抜けてしまうのですね。

前を走るミニバンが左右にロールしながらあくせく走っているのを見ると、運転していて何やら狐につままれた様な気がしました。

ちなみにメーターは、白文字と常時自発光式の赤針の組み合わせでとても見やすいですね。トンネルでスモールライトを付けたら、いきなりメーターの白文字が赤く染まってちょっとびっくり。このあたりはヨーロッパ風ですね。また時速260キロまで刻まれた速度計にも、トヨタのヨーロッパ市場に対する意気込みと運動性能への自負を強く感じます。

日本の法定速度域は速度計の下の方にありますから「悪いけど俺の運動性能は、もっと上の速度域だよ!日本じゃ、あくびが出ちゃうよ!もっとも、エコ走行も得意だけどな!」と、トヨタ86から暗に冷やかされている様でした。

(拓波幸としひろ)