このところやや落ち着き気味のガソリン価格ですが、少しでも安いガソリンスタンドを探すときやはり気になるのはセルフ式スタンドですよね。実際クルマで街中や郊外を走ると「セルフ増えたなー」と実感させられます。では現在セルフ式のSSはどれだけ普及しているのでしょうか?
日本でセルフ式スタンドが初めて認可されたのは1998年のこと。この年全国でたった85店舗しかセルフ式はありませんでした。その後2000年代に入ってからは安さが人気を呼び、認知度も徐々に上がったため店舗数も伸びていきます。伸び率は2009年ごろからやや鈍くなっていますが、これはガソリンスタンドそのものの数が減少しつつあるためで、セルフ式自体が今後も増えていくことは確かです。
セルフ式ではなくスタッフが給油を行うフルサービス式は、ガソリン需要の減少や地下タンクの老朽化による廃業などの理由で(詳しくはこちら)年々減っています。全国のガソリンスタンドの総数は2010年末現在で3万8777店、そのうちセルフ式が占める割合は8449店。約21.8%がセルフ式スタンドです。この比率は地域によって異なり今後少しずつ変化していくでしょう。近いうちに約4件に1件以上がセルフ式になりそうですが、その比率が半数以上になるかといわれるとかなり微妙。
セルフ式とフルサービス式スタンドでは給油機のタイプや施設内の安全設備などが異なるため、いままでフルサービス式だったSSがセルフ式に改装するにはそれなりのコストがかかります。とはいえ、フルサービスに加えて洗車サービスに力を入れたりサービスピットでの整備を行うSSもあるので、将来的にすべてのガソリンスタンドがセルフ式になることはないでしょう。足の不自由な身体障害者など、セルフ式では給油できないドライバーがいることも忘れてはいけませんよね。
(まるほ商会)