80年代後半から90年代初頭にかけて日産自動車から「Be-1」・「パオ」・「フィガロ」という初代のK10型マーチをベースにした「パイクカー」が立て続けに発売されました。
まず一番初めに発売されたのが「Be-1」で、1985年の東京モーターショーに試作車を出展したところ、問い合わせが殺到し1987年に市販化されたモデルとなります。
10000台限定で発売したものの、あれよあれよと完売した伝説のクルマで、今でも中古車市場では年式からは考えられないほど活発に取引がされています。
■NISSAN HERITAGE COLLECTION Be-1
http://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=113
次に発売されたのが「パオ」
こちらはBe-1のときの発表→即完売の反省を生かし、3か月間の受注期間を設けてその間に入った注文分だけ生産する形を取り、なんと5万台を超える注文を受けることに。
■NISSAN HERITAGE COLLECTION パオ
http://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=128
そして最後に発売された「フィガロ」
パイクカー3兄弟の中で唯一ターボ&ATのみの設定となり、白の本革を使用した内装など、どちらかというとラグジュアリーな雰囲気を持ったモデルとして人気を博し、国内専売車にもかかわらず海外へ中古車が輸出されるほどでした。
■NISSAN HERITAGE COLLECTION フィガロ
http://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=397
さて、これらマーチベースのパイクカー3兄弟。きちんとそれぞれに車両型式が与えられていて、
Be-1が「BK10」
パオが「PK10」
フィガロが「FK10」
となっています。
そう、ベースになった「K10」の頭にそれぞれの車名の頭文字が1文字追加されているんです。
各メーカー、車両型式には一定の法則があってつけられていますが、こういった遊び心のある車両は型式も遊び心があっていいですネ!
(小鮒 康一)