テスラと共同開発したトヨタRAV4 EVが今夏に発売(ただしカリフォルニアの話)

先日、電気自動車シンポジウムEVS26においてトヨタがRAV4 EVを発表するというニュースがありましたが、その詳細が公表されました。

車両は2010年に提携したテスラモーターズとの共同開発で、発売は2012年夏、希望小売価格は49800ドルということです。発売エリアはカリフォルニア州で、販売目標は3年間で2600台、生産はカナダにあるTMMCで行なうと発表されています。

乗車定員は5名、室内空間はEV化しても犠牲になっていないといいますが、車両重量は約1829kgと重くなっているようです。その理由はバッテリーにあるのでしょうが、気になるバッテリーはリチウムイオン電池で、総電力量は41.8kWh。日産リーフの総電力量24kWhからするとかなり電池を積んでいる印象です。航続距離は実走行で100マイル(160km)ということです。またバッテリーの保証は8年・10万マイルとされています。

先日の発表で気になる急速充電ポートは現時点でRAV4 EVは装備していないようで、充電はレベル2と呼ばれる240V・40Aで行なうのが基本で、満充電まで約6時間となっています。

駆動方式はFFで、モーター出力は154HP (115kW)/2800 rpm。0-60mph加速性能はスポーツモードで7.0秒、ノーマルモードで8.6秒。最高速はスポーツモードで100mph(約160km/h)、ノーマルモードで85mph(約136km/h)ということです。またバッテリーパックを床下に積んでいることで、非常に落ち着いた走りが体感できるとアナウンスされています。

テスラモーターズとトヨタが提携して2年で登場した市販バージョンのRAV4 EV。時間がかかったという見方もあるでしょうが、自動車メーカーの品質として販売できるレベルのEVが登場するには、意外に早かったともいえそうです。

■トヨタUSAニュース(英語)
http://pressroom.toyota.com/releases/toyota+rav4+electric+evs26.htm

(山本晋也)

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この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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