日本敗れたり? 電気自動車の充電規格は米独8社で共通化!

5/6~5/9にかけてLAで開催される電気自動車シンポジウム「EVS26」において、アウディ、BMW、クライスラー、ダイムラー、フォード、ゼネラルモーターズ、ポルシェ、フォルクスワーゲンの米独の自動車メーカー8社は、新しい電気自動車の充電ポート規格についてのデモンストレーションを共同で行なうと発表しました。

すでに数年前から共同開発されているもので、普通充電と急速充電を同一ポートで行なうのがポイント。日本で普及している急速充電ポート規格「CHAdeMO」は、普通充電と互換していないので、多くの電気自動車がふたつの充電ポートを用意する必要があります。

たとえば、日産リーフはフロントに充電口を持っていますが、そのカバーを開けると向かって左に急速充電、右に普通充電とふたつのポートが並んでいます。また三菱i-MiEVなどではボディの左右に急速充電と普通充電ポートが振り分けられているので充電方式によって充電器に寄せる側が異なります。

これに対して米独8メーカーが提唱するコンバインド充電ポートは、普通充電ポートを急速充電でも利用することで1つのポートで急速・普通充電の両方に対応でき、使い勝手や配線などがシンプルにできるメリットがあるということ。

また日本規格のCHAdeMOは直流(DC)電流となっていますが、米独8社の規格は直流も交流(AC)も対応できるよう設計されているということです。

電気自動車の市販化では先行してきた日本の自動車メーカーが採用してきたCHAdeMO規格ですが、こうしたグローバルなライバルに圧倒されてしまうのでしょうか。
なお、この新規格ポートを採用した市販車は2013年にも発売される予定ということです。

■CHAdeMO協議会
http://www.chademo.com/jp/

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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