GMがキャデラックに採用した画期的フューエル・システムとは? 【北京モーターショー2012】

「キャデラックXTS」と言えば、ミッドサイズからフルサイズにかけてのサルーン市場をカバーするGMのフラッグシップモデル。北京モーターショーでGMが中国市場への投入を発表したことでも話題に。

GMは今回、このXTSに「キャップレス・フューエルシステム」を採用したと発表しました。

このシステムはその名のとおり、従来のフューエルキャップを不要にする技術で、これにより給油時のキャップ着脱の煩わしさや手の汚れなどから解放されるだけでなく給油口のサイズを小型化できるため、見た目にも良いとしています。

構造的には燃料ノズルが挿入されると、ラバーシールがノズルまわりを包み込んでシールするというもの。
特徴としてはフューエル・インレットパイプ内にもシール機構を持っている事で、2重シール構造により、完全にパイプ内の気密を保つ構造となっている点。

GMはこのシステムをコスト的な理由で高級車から初導入したと思われますが、日本のカーメーカーでも更にシンプルで安全なキャップレス構造が開発できれば、メーカー、ユーザーサイド共にメリットが生まれるのではないでしょうか。

ガソリンスタンドでセルフ給油が一般化した現在、これは大いに注目したい技術ですね。

■Cadillac XTS
http://media.cadillac.com/media/us/en/cadillac/vehicles/xts/2013.html

■キャップレス・フューエルシステム
http://www.gm.com/article.content_pages_news_us_en_2012_apr_0424_xts_caplessfueling.~content~gmcom~home~vision~design_technology.html

Avanti Yasunori

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる