二人の空間、ベンツのVIP向け高級ミニバンが登場【北京モーターショー2012】

運転手付きのクルマ、いわゆるショーファードリブンといえばリムジンスタイルのサルーンというのがお約束。このジャンルでは実績のあるメルセデス・ベンツが北京モーターショーに出したショーファードリブンの新チャレンジが『メルセデス・ベンツ ビアノ ビジョン ダイアモンド』です。

ともすれば商用バンにも見えてしまうビアノですが、黒のラジエーターグリルやクロームグリルルーバー、ツートンカラーのボディにより、エクステリアからショーファードリブンらしさをアピールします。

しかし一番の注目はキャビンスペース。ビアノの広大なリヤスペースにはセパレートシートが2つのみ。そのシートにはマッサージ機能がついているのは言うまでもありません。インテリアはナッパレザーで覆われ、もちろんシャンパングラスやクーラーも装備しています。

窓ガラスはすべてが、オープンモデルのガラスルーフでおなじみの「マジック・スカイ・コントロール」仕様とされ、スイッチひとつでガラス濃度を変えることができるそう。

運転手とリヤスペースは完全に仕切られ、そのコンパートメントには40インチの液晶ディスプレイを装備。こちらはテレビを見たり、ネットサーフィンをしたり、はたまたビデオ会議をしたりとエンターテイメントからビジネスまで対応する特別仕様ということ。
さらにiPad2やiPhone4から操作できるBang&Olufsenの”BeoLivingビアノ”ハイエンドのサウンドシステムも搭載しているとのことです。

ゆったりとしたスペースで休息にビジネスに、移動の時間も無駄にしないというメルセデス・ベンツの提案。

こうしたミニバンのスペースをサルーン的に活用するというアイデアでは日産がエルグランドで展開している2列シート4人乗り仕様などもありますが、ショーファードリブンとしての完成度はさすがメルセデス・ベンツのコンセプトカーといったところでしょうか。

■エルグランド 特別仕様車「VIP」(日産)
http://www.nissan.co.jp/ELGRAND/customize_vip.html

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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