パワーアップしたGT300クラスの外車勢がスーパーGTを引っかき回す?

日本メーカーによる頂点対決に花を添える存在だったスーパーGT300クラスですが、今年はさらに注目が集まっています。というのも今までJAF-GT規定に合わせて性能調整されていたFIA(国際自動車連盟)GT3規定のマシンが、国際規定本来の性能を発揮することができるようになったからなのです。その代わりサスペンションやブレーキの変更はできないため、コーナリングスピードが劣る可能性はありますが、ストレートスピードは飛躍的にアップすることになるでしょう。そんな中、開幕戦となった岡山国際サーキットの予選ではFIA GT3マシンのポテンシャルが注目されました。ふたを開けてみれば昨年の予選タイムよりも4秒以上速いGT3マシンが続々現れ、予選上位5位までを独占。ベスト10にGT3マシンは8台という状況なんです。

キングオブ市販レーシングマシンであるポルシェ911GT3Rは本来の力を存分に発揮して予選1-2を決め、ポールポジションのカーナンバー911エンドレスTAISAN911は1分28秒975をマーク。

予選3番手に入ったのはカーナンバー11のアウディR8-LMS ultra。5,200ccV10エンジンを搭載したミッドシップマシンで1分29秒288をたたき出しました。

ランボルギーニ・オーナーズクラブ(JLOC)もランボルギーニ・ガヤルドLP600+ GT3を投入して、予選4-5番手をゲット。ともに1分29秒台で快走しました。

このほかに昨年チャンピオンを獲得した初音ミク号のBMW Z4 GT3や日産GT-R NISMO GT3、メルセデス・ベンツSLS AMG GT3などGT3マシンが続々登場。FIA-GT3マシンはパワーやトルクが強大で、決勝レースでは思わぬ伏兵になる可能性が高そうですね。

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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