エナセーブはダンロップが誇る地球環境に優しいタイヤだ。エナセーブシリーズはEC201、EC202、そして今回のプレミアムへと進化してきた。タイヤの転がり抵抗を比べてみると、これまでのエナセーブEC201を100として、エナセーブEC202は80、プレミアムは61と、39%も向上している。これを実際の燃費に当てはめると約6%の向上になるそうだ。低燃費タイヤのグレーディングでEC202がAだったのもが、プレミアムはAAAになった。
こうして転がり抵抗を大幅に小さくするとグリップが落ちてしまう。特に濡れた路面のグリップの低下は著しいものがある。しかしエナセーブ・プレミアムはウェットブレーキ性能を9%も向上させている。これに大きく貢献したのは新配合のトレッドコンパウンドである。低転がりに効くシリカをゴムの中でうまく分散することができゴムがしなやかさを失わないため、細かな路面の凹凸との接地面積が増えるのでウェットグリップも上がるというわけだ。
低燃費タイヤではあるが、ハンドリング性能も向上させるべく、新しいプロファイルを考案した。それはサイドウォールの断面をひとつの円の一部になるように仕上げたのだ。これにより大きな負荷が掛かったときでも、サイドウォール全体でしなやかに受け止めることができるから、柔軟なグリップ性能が発揮できるというわけだ。
低燃費タイヤだからといって、もうグリップを諦めたり、雨の日にびくびくしながら運転する必要はなくなった。
(菰田 潔)
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