1000ccダイエットしたBMW 328iの駆け抜ける歓び度は? 【試乗レポート】

約7年ぶりにモデルチェンジした新型BMW 3シリーズは1月30日にまず328iから日本導入がスタート。引き続き、本国では既に発売済みの320iやHV版も年内に導入されるようです。

日本向けの3シリーズでは6気筒エンジンをドロップしたBMWですが、本国では6気筒モデルの新型335iも存在しており、これらの3種類のガソリンエンジン・スペックを比較してみると…

BMW 320i:184hp/5000rpm
BMW 328i:245hp/5000~6500rpm (今回導入)
BMW 335i:306hp/5800~6000rpm (6気筒)         となります。

328iは日本価格が570~586万円で、保有性能とのバランスや話題性などで総合判断すれば初期導入モデルに328iをチョイスしたのは妥当な線と言うべきでしょうか。

何はともあれ燃費向上の為、先代に当たる325iの3.0L 6気筒エンジンから2.0Lの4気筒ターボエンジンにダウンサイジングされた訳ですが、31%もの燃費向上だけでなく最大出力+27ps/最大トルク+10.2kgmの出力向上を同時に果たしています。

しかも車輌全長が85mmも伸びたにも拘わらず各部の軽量化で車体重量は+20kgに抑えられており、サイズ拡大の大半はホイールベースの50mm延長にあてがわれ、後席膝元が+15mm、ラッゲージルームが+50L拡大されています。

2.0Lながらも35.7kgmもの強大なトルクを1250rpm~4800rpmの広範囲に渡って発揮するという、中低速域でも扱い易そうなエンジンに8速ATの組み合わせ。思わずその効能を確かめてみたくなります。

そんな折、BMWから新型328iの試乗車が入ったとの連絡が有ったので早速試乗して来ました。まずは試乗レポートを御覧下さい。
[youtube width=”560″ height=”335″]http://www.youtube.com/watch?v=r78HcxNtJf4

如何でしょうか? 4気筒エンジンながら7000rpm付近まで気持ちよく且つ一瞬で吹け切る様子が動画から見てとれると思います。高回転域でのエンジンの音質は実に爽快で、元々がエンジン屋のBMWらしい調律されたサウンドとなっています。 

荒れた路面では少々ロードノイズが気になりましたが、一般舗装路では特に問題無いレベルでした。逆にチョッと気になったのはアイドリングストップから復帰時の車体振動。パワフルな4気筒エンジンなので致し方無いのかもしれませんが、再始動時に「ブルン」というオツリが来ます。排気音も当然ながら4気筒らしいもの。

標題の「駆け抜ける歓び度」については4気筒になってもなお存分に発揮されているとの印象。これでもう少しお値段が安ければコスパの面でもをあげたいところなのですが…

■BMW本国公式HP http://www.bmw.com/com/en/newvehicles/3series/sedan/2011/showroom/index.html

■取材協力 Taihei BMW
    http://www.taihei-bmw.co.jp/jp/taihei-bmw/ja/index.html

Avanti Yasunori

【画像がすべて見られない方は】https://clicccar.com/?p=122211

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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