12月3日の一般公開の日に「今年国内で発表された市販車の中で最も優秀なクルマを称える」という「日本カー・オブ・ザ・イヤー(通称COTY)」の最終選考が東京モーターショーの開催時間中に行われました。
今回32回目は写真の通り、電気自動車の日産リーフが受賞しました。その模様をレポートしていきます。最初にイベントの司会であるピストン西沢さんと松任谷正隆さんなどのジャーナリストと今までのCOTYを振りかえてのトークイベントが行われました。写真の第1回受賞車のマツダファミリアは当時のサーファーなどに人気があったクルマだったそうです。COTY受賞車は、その時々日本の時代背景を写し出しているようです。第5回のMR2は当時日本の経済が上り調子になってきた時のクルマの印象があったそうです。ミッドシップというのはフェラーリなどのスーパーカーしかなかったという時代だった時の「やっと手が届くスポーツカー」という点が評価されたようです。同様に第10回ノミネートされた(受賞は初代アリスト)マツダロードスターも2シーターオープンというバブル時代を彷彿とさせるものだったようです。
トークショーの次に今回ノミネートされた全55台の中から10台を選ぶ「10ベストカー」を発表しました。
表彰されたのは「トヨタ プリウスα」「日産 リーフ」「ホンダ フィットシャトル」「マツダ デミオ・スカイアクティブ」「ダイハツ ミラ イース」「フォルクスワーゲン パサート」「メルセデスベンツ Cクラス」「BMW 1シリーズ」「プジョー508」「ボルボ S60/V60」でした。
その後はいよいよ開票です。
60人の審査員が持ち点25点を10台の中で5台に分け与えて最も高得点がカー・オブ・ザ・イヤーを穫る事ができます。
多くの審査員が日産リーフに満点を!司会のピストン西沢さんは「男らしくない」と野次を言っていましたが・・本人はというとその次にCクラス、プジョー508と続いていました。40人の開票が済んだあたりで日産リーフの「当確」が・・・(汗
終盤はCクラスと508のデッドヒートでした。
しかしなんとかCクラスが僅差で逃げ切り第2位、インポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました!
僕個人としては家にあるクルマが受賞したのでより嬉しかったですね。受賞理由としては「優れた安全性を始めとする基本性能の高さに加え、2,000箇所にも及ぶ改良を施した。さらにはダウンサイジングした直噴ターボエンジン+7速ATの搭載で、高い環境性能も実現した点を評価」
ほぼフルモデルチェンジと言ってもいいぐらいの評価でした。
しかし、一般の人にはそうなかなか見られていないのでこの賞をきっかけに注目が集まるといいですね。
僕が運転している時でもこの新型Cクラスを見かける事がまだまだ少ないですから。
実行委員会特別賞はマツダ デミオ・スカイアクティブが受賞しました。受賞理由としては「スカイアクティブ技術によるエンジンの基本技術を見直して、内燃機関の効率化による低燃費と走りの楽しみの両立を評価」
まだまだガソリンエンジンは進化の可能性を秘めているという事を評価されたのだと思います。
この技術をスポーツカーに活かせるといいですね。
そして今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは電気自動車の日産リーフとなりました。受賞理由としては「EVとして可能な限りの実用性を持ち、近未来的な様々なアプローチをした。そして発展性、充電設備への投資など、EV普及のための礎となる仕上がり、取り組みを評価」ということです。しかし、まだまだ充電設備のインフラに課題が残っていますが、今回の受賞をきっかけに自動車業界以外のエネルギー関連会社、不動産会社などからさらに注目を浴びて、電気自動車が不自由なくドライブできるように整備される事が期待されます。
またこの12月3日は日産リーフの1歳の誕生日だそうで喜びも更に増したでしょう。日産の関係者と思われる人が携帯で報告している場を会場のあちこちで見ました。
(栗原 淳)