プリウスのプラグインハイブリッドは、日産リーフより電費が優秀!?

いよいよ、プリウスPHV(プラグインハイブリッド)が正式デビュー。家庭で充電できる装備を持ち、また4.4kWhという電力量のリチウムイオン電池を積みながら、320万円〜という予想外にリーズナブルな価格設定は驚き。
さらに、バッテリー充電を前提としたPHV燃費モードで61.0km/Lという内燃機関の常識を破る燃費性能などなど注目の一台でありますが、さらに驚くべきデータが発表されています。

それは電力消費率、いわゆる電費性能。
その数値は、なんと8.74km/kWh! 通常の電気自動車ではWh/kmの単位で表示することの多いので、その単位に換算(8.74km/kWh≒114.5Wh/km)、比較してみると、その凄さがわかります。

三菱i-MiEV:110Wh/km
プリウスPHV:114.5Wh/km
日産リーフ:124Wh/km
三菱ミニキャブMiEV:125Wh/km

プラグインハイブリッドを、電気自動車として走らせている状況においてはエンジンやガソリンタンクは不要なパーツで、その重量分はムダなものを運んでいるという風に思えますが、プリウスPHVの数字を見る限りは単純にムダを運んでいるとはいえなさそうです。

もちろんプリウスPHVの電費はEVモードで走行できる26.4km(満充電時)という短い距離での話ですから、JC08モードで200kmの航続距離を可能としている日産リーフのそれと単純に比較してはいけないのではありますが。

とはいえバッテリーの重量とプラグインハイブリッドのエンジン他の重量で、どこにベストバランスがあるのか(もちろん用途によって異なります)を考えてみるのも興味深いところ。これからの愛車選びには、そうした視点が必要になってくるかもしれません。

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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