SHIFT_Hong Kong —日産インフィニティの本社機能が香港に設立されます

 

 

 

日産の高級ブランドとして北米他の地域で販売を伸ばしているインフィニティ。その本社機能を香港に移転する、という発表がありました。

 

グローバル市場で、高級車シェアの10%を目指すインフィニティにとって、中国や東南アジア市場は重要。そこに拠点を置くことで、より注力しようという意思の現れと考えられます。

 

そして、アンディパーマー副社長の言葉を借りれば『インフィニティブランドがアジアブランドならではのおもてなしのこころを高める好機だと思います。そして、香港をホームとする唯一の自動車ブランドになれることを誇りに思います』とのこと。

 

これまで、日本発のラグジュアリーブランドだったインフィニティが、アジア発の、そして香港のブランドへとシフトした瞬間です。また香港のインフィニティ・ヘッドクオーターが本格稼働するのは2012年4月ですが、同時に日産ブランドの広報・PR部門なども香港に移すということ。

 

開発・生産の中心となるのは日本という点は変わらないとアンディパーマー副社長は言いますが、今まさに日産自動車が、日本の国産メーカーからグローバルに活躍する日系メーカーへと生まれ変わっていく瞬間に立ち会えているということなのでしょうか。

 

また、インタビュー映像によれば、近いうちにインフィニティブランドのEVセダンコンセプトが発表されるのこと。リーフを量産した技術を背景とした、こうした動きも含めて、アジアから発信するインフィニティが、ラグジュアリーブランドとしてどのように確立していくのか目が離せません。

 

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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