モータースポーツへ参戦といっても、ライセンスの取得はともかく、どんな準備が必要なのか?
いったい幾ら位掛るのか?判らない事だらけ。参戦の敷居は意外と高い?それとも低いのか?
9/3,4で開催された「ラリー洞爺」の北海道選手権チャンピオンクラスに完全自腹で挑戦したドライバーとナビゲーターのクルーの参戦をレポートします。
ドライバーの“カマキョウ”こと鎌田恭輔選手の「世を忍ぶ仮の姿」は公立中学校の技術科の先生ですが、元ラリー全日本シリーズチャンピオン(2002年Bクラス)です。昨年のラリージャパンでは急遽来日を取り止めた海外チームに替って 新井敏弘選手も参戦したPWRCクラスにスポット参戦、日本人最上位4位の成績を上げた「北のローカルヒーロー」です。また、一部には「キミ・ライコネンに勝った?漢」としても有名です。
チームカマキョウのコンセプトは「沈着冷静 絶対完走」ですが、実はラリーへの参戦はWRC後は「EZO ENDERSS RALLY(スノーラリー)」に選手権ポイントのないオープンクラスで参加、ブッチギリ→原因不明?のリタイヤした位でしょうか。 RJから1年、EZO ENDLESSからでも、ほぼ半年ぶりの実戦。上手く行きますかどうか。
1.まず、クルーを探す。
ラリーは、どんなに速くても一人では参加できない競技です。当初カマキョウは今回のラリー洞爺は組む予定のナビゲーターがおらず、参加を見送る方向でした。その話を聞きつけたチームカマキョウ(以下チーカマ)でナビゲーター修行中 の“呼鈴(コリン)”こと岩渕亜子選手が立候補。呼鈴は今迄北海道選手権(以下地区戦)のオープンクラスやクローズドクラスと云ったポイントと無関係のクラスへナビゲーターとして4戦程にエントリー、今回チームカマキョウのナビゲーターのステップアップとして地区戦チャンピオンクラスへ初エントリーとなりました。
2.エントリー申請を行う。
書類作成 振込と同時に申込み 地区戦-チャンピオンクラスのエントリーフィー66,000.-を振り込みます。(この中には宿泊費2名分16,000.-が含まれます) 参考資料はこちら ラリーはオープンですね。因みに今回のラリー洞爺は全日本選手権と地区戦の併催で、全日本選手権のエントリーフィーは165,000.-。3倍近い価格です。競技期間1日半と、事実上「半日ちょっと」の地区戦に比べ3倍で、宿泊は2名×2日分が含まれます。メンテナンススペースもサービスパーク内に地区戦より広く確保されていますので、この価格差は止む無しなのでしょうね。
3.参戦車両のメンテナンスを行う。
技術課のセンセイであるカマキョウは車の基本的な整備を自分でこなします。オイル交換や足回りの調整等は勿論、クラッチ交換・エンジン載せ替え…までやってしまうようです。(本人談)
今回は参戦決定後から、まずラリージャパンの時のダメージの修理・各オイル交換と各部のオーバーホール・足回りのアライメント調整・手持ちのスペアパーツへの交換など。 写真は足回りのアーム交換中です。
タイヤは…昨年のラリージャパンの時の指定銘柄だったピレリのスコーピオンが入ってますね。
レタリングが剥げかかってますが、まだ山もあり使えそうなので…って、このタイヤのまま高速走ってました(汗)。予備のタイヤも1本しか積んでいませんでしたから、 摩耗は神経質にはならなくて良い模様です。予想以上の耐久性ですねぇ>スコーピオン
全日本選手権のセレモニアルスタートが行われた9/2の北海道の天候は台風の接近で大混乱。大雨でJRの信号が故障し、鉄道網が大混乱。更に河川が氾濫しかけた模様です。同日にセレモニアルスタートが行われた洞爺湖近辺も勿論雨。土曜からのラリー本番では乾いた路面は期待出来なさそう-そんな9/2(金)でした。
ARKラリー洞爺のHP http://www.team-ark.jp/archives/category/rally/2011-rally-toya
カマキョウ.com(鎌田恭輔選手HP) http://www.kamakyo.com/
呼鈴の気まぐれ何マイル?(小樽・札幌グルメのページ) http://sapporo.100miles.jp/colin200/
(川崎BASE)