BMWが直6エンジンを捨てる日

衝撃情報です。

 

BMWといえば直列6気筒エンジンがアイコン。

 

各メーカーが衝突安全性などのためにV型エンジンへと移行していく中、直6エンジンをフロント縦置きにするというレイアウトを頑なに守っています。

 

そして直6ならではのバランスされた回転フィーリングが、その魅力につながっているわけですが、そんなBMWもいよいいよ直6と決別してV型へ移行するかもしれないというのです。

 

その情報源は、BMWニュースサイト「BIMMERPOST」。その報じるところによると、ドイツで次期M3はV6ターボになるらしいとのこと。なんとV6ターボに関する特許を出していたことが判明したそうです。

 

特許の内容はV型エンジンとシーケンシャルツインターボの組み合わせに関するもので、V6エンジンとV8エンジンについての申請がなされているということ。

 

シーケンシャルターボといえば、日本車でもトヨタ・スープラやマツダRX-7、スバル・レガシィなど採用例のあるターボテクノロジーで、回転数やエンジン負荷などの条件によってシングルターボ状態とツインターボ状態を使い分けるというもの。

 

パテント図版として公開されているイラストから想像するに、V型エンジンのバンク間にシーケンシャルターボを設置、左右それぞれ独立した吸気系に空気を送り込むというシステムで、おそらく片バンク休止までも視野に入れたように見えます。

 

ならばV8エンジン用に開発したシーケンシャルツインターボ&片バンク休止システムのパテント申請において、V6エンジンについても押さえておこうということかもしれません。

 

あくまでも「特許を押さえているだけ」でV6エンジンに移行することはないと信じたい、そんなBMWファンも少なくないのでは。

 

というわけで、BMWがV6エンジンに関する特許を出していたというニュースで、すぐさま直6エンジンを止めてしまうという話ではありませんでした、あしからず。

 

(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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