「生み出す」ことも大切ですが、スポーツカーにとってはそれと同じくらい「育てる」ことも大事ですよね。そう考えてみると、先日一部改良を施した「レクサスIS-F」は幸せな人生(車生!?)を送っているといえるでしょう。
レクサスIS-Fは2007年12月の登場ですが、改良は08年9月、09年8月、10年8月、そして11年8月と今回で4回目。つまり年に1回の改良を受けていることになります。興味深いのは、そのうち3回は足回りに手が入っているという事実。少しずつ熟成重ねて進化していく、欧州車のような成長をするクルマなのです。
そして今回の改良も、メニューは足回りが中心。
「今回の改良では、“F”の名を付与するLEXUSブランドのプレミアムスポーツとして、「運転する楽しさ」をさらに追求し、卓越した操縦性・走行安定性を発揮する新ショックアブソーバーを採用した上、コイルスプリングやバウンドストッパーなどサスペンションのチューニングを最適にすることにより、乗り心地と走行性能を向上させている。これにより、ドライバーの意のままに応える高い応答性を実現している」というのがメーカーの説明です。
「『走りは素晴らしいけど、乗り心地がいまひとつ』という声があるんです。」
以前、レクサスの開発の人がそう言っていたのを思い出しました。
個人的にはハンドリングのよさばかりが印象的で乗心地の悪さなんてまったく気にならなかったのですが、800万円近いクルマともなればオーナーはやっぱりワガママなのかもしれません。
というわけで、乗り心地に不満を持っている改良前のIS-Fオーナーのみなさん、熟成が進んだ新型をぜひ試してみてください。もし新型に乗り換える際は、旧型IS-Fはボクに格安で譲ってもらえると幸いです。
(写真は違いますが)レッド&ブラックのインテリアカラーや、マーキュリーグレーマイカのボディカラーも加わりました。
新デザインのBBS製鍛造アルミホイールもメーカーオプションに追加。
色はシブいけど、アグレッシブなデザインですね。
(工藤貴宏)