あなたはシートベルトを使わないでチャイルドシートを固定できますか?

チャイルドシートの取り付けって、かなり面倒なんですよね。グイグイとシートが破れるんじゃないか!というほど力を込めて取り付けしないと正しく固定できないので、しっかりとチャイルドシートを取り付けできているユーザーは半分にも満たないというデータもあるみたいです。
当然ながら、チャイルドシートは確実に取り付けないと正しく効果を発揮しません。ぶっちゃけ、中途半端な取り付けだと本来の安全性を発揮できないんです。

しかし、そんな時代はもう終わるのかもしれません。

10年ちょっと前に登場した「ISO-FIX」というシートベルトを使わない取り付け方法があるのですが、来年7月にはその取り付けための車両側の装備を義務化。それに対応するように、これまでは自動車メーカー純正品しか扱いのなかったISO-FIX対応のチャイルドシートをタカタが市販品として発売することが決まりました。

この「ISO-FIX」と呼ぶ取り付け方法のメリットは、素早く装着できること、取り付けにミスが起きにくい事、装着後に緩みが生じずこれまでより強固に固定できることの3点。だから誰でも簡単・確実に取り付けできるISO-FIXなら、従来の取り付け方法のものより安全に使えるというわけです。

取り付けには車両のシートベルトは使わず、シート内にある金属のバーにチャイルドシートのステーを直接固定。グラつきはまったく起こりません。

というわけで、子供の安全を最優先に考えるなら選ぶべきはISO-FIX取り付けのチャイルドシートというのがこれからの新常識です。
値段は4万9800円からと従来のスタンダート品に比べると高いですが、子供の命を守れるのならここは奮発するとこですよね。

ちなみに、ここで紹介したセレブシートもISO-FIX対応品。
現在のところ日本のメーカーでリリースしているのはタカタだけですが、今後はその他のチャイルドシートメーカーにも波及するのは確実です。

で、いくらチャイルドシートを取り付けたところで、そこに子供をきちんと座らせないと意味がないですからね。そこは、商品に頼らないで親の心がけが必要ですよ。

(工藤貴宏)

 

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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