先日、ハワイでアイ・ミーブが安く買えそうだというニュースをお届けしましたが、今度は日本でのお話です。三菱自動車から「今夏、『i-MiEV』に、お客様の実質的な負担額が200万円以下となるエントリーグレードを追加」という発表がありました。
新たに設定するグレード(仮称:10.5kWh仕様)は、軽乗用車の日常的な使用としては充分な性能を確保した上で、経済産業省の補助金制度が適用された場合にお客様の実質的な負担額が200万円以下となるよう設定する予定である。
今年中に発売が予定されているミニキャブ・ミーブでもアナウンスされているのと同様、バッテリー搭載量を減らして価格を抑えた廉価版”10.5kWh仕様”がアイ・ミーブにも追加されるというわけです。
そして、10.5kWh仕様は、従来の16.0kWh仕様とバッテリーのサプライヤーが異なるというのもニュースのひとつ。16.0kWh仕様ではGSユアサと三菱自動車などの合弁企業であるリチウムエナジージャパン製のリチウムイオン電池を使いますが、10.5kWh仕様では東芝製SCiBを採用するとのこと。
東芝のSCiBは、ミニキャブ・ミーブの10.5kWh仕様にも使われるもの。またホンダの電動バイク『EV-neo』にも採用されているという実績あるもの。
またリチウムエナジージャパンと東芝という複数のサプライヤーから電池供給を受けることは、将来的な安定供給やコストダウンにもつながると期待できます。
ところでアイ・ミーブといえばアメリカ仕様では廉価グレードを急速充電非対応とすることで価格ダウンを実現しています。限られたエリアでしか運用しない場合には普通充電にだけ対応していえれば問題ないわけですから、こうした設定は合理的。
ならばバッテリー搭載量も用途にあわせて必要十分なスペックがあれば問題なし。『大は小を兼ねる』ではなく、なにが必要なのかを考えるというのもスマートなEV選びの条件になっていくかもしれません。
(山本晋也)