JR東海では、新幹線700系の置き換え車両として技術開発を採用したN700A(「A」はAdvancedの略)を製作、投入する、とのことです。
進化のテーマは、安全性と省エネルギー化にあり、とのことですが、安全面でのトピックである『中央締結ブレーキディスク』はクルマ好きの視点からも気になるもの。
従来のブレーキディスクは、クルマでいう2ピースディスクのようにハブ側で固定する内周締結方式だったということですが、新しい中央締結ブレーキディスクでは、まさにディスク面中央にボルトを通しているのが特徴。
これにより熱によってディスクが反って、ブレーキパッドとの当たり面が狭くなってしまうのを防ぐということです。熱によるディスク変形のネガティブ要素を抑えるという意味ではクルマでも有効そうです。
もっとも、新幹線のブレーキディスクは表・裏の2枚セットで装着されているので、単純にクルマと比べられませんけれど……。
ちなみにディスク中央をボルトで締結していると、熱による緩みが気になるところですが、もちろんそのあたりは設計に折り込み済みだそうで、まずは安心。
中央締結方式がそのまま使えるとはいえませんが、400km/hの世界のために生まれた新幹線技術の応用で、クルマにもブレーキディスクの反りを防ぐという視点からのパーツが生まれてくるかも?
(山本晋也)