「美女とスーパーカー三昧」の「Forza Motorsport4」のナイトパーティーの潜入記事は先日お伝えしましたが、そのナイスなパーティーの席上、幸運にも「Forza4」の開発者、谷口氏にいろいろと話を聞くことができました。
谷口氏は「TURN 10 STUDIOS」のシニア・ゲームデザイナー、一目で「クルマ好き」とわかるオーラを発している、長身のナイスガイです。
はじめてお会いして、まず聞きたかったのは、谷口氏の愛車遍歴でした。というのも「Forza4」のクルママニアに対する訴求力がハンパじゃないところがあって、本当に好きな人が作ってるんだろうなあ、という期待感があったからです。
この「ナイトパーティー」にも言えることなんですが、とことんクルマ好きの視点から追求しているスタンスってやっぱりマニア道から生まれてるに違いないですもん。
恐る恐る聞いてみるとやっぱりビンゴでした!乗っていたクルマはGOLF4のGTI→インプのSTI→E46のM3とのことです。特にM3オーナーというところは好感がもてますねえ。実はボクも過去2台ほど乗っていたことがあって、趣味性がよ~く解ります。さすがマニアですね、M3のNA高回転エンジンのトリコだとか。
そんな感じで、谷口氏はじめ、開発陣の中にも元チューナーだったりクルマ関係のカメラマンだったりと、「クルマ血中濃度の高い」人たちが多くいて、お互いのクルマに対する熱い思いをぶつけあいながらアイデアを出し合ってこの「Forza4」をブラッシュアップしていったそうです。
なるほど~
そんなカーマニアの気持ちをくんだ一例がこの「オートビスタ」です。
「カーマニアってショールームやモーターショーなんかで憧れのクルマに逢った時にこんなことしたくなるでしょう?」
谷口さんは続けます。
「遠くから眺めてスタイリングやプロポーションを確認したり、近づいてライト周りやプレスの造形などをしげしげ眺めたり、下からのぞいて足回りやブレーキキャリパーなどをチェックしたりと・・・」
ついついやっちゃいますよね、ボク達・・・
「その次にしたくなるのは、ボンネットを開けてエンジンルームを見てうんちく並べてみたり、許してもらえるならドアを開けてシートに座ってみたかったりと・・・」
そうそう!!!
「そして本当はエンジンをかけてぶっ飛ばしたい!!!!」
まさにその通りです。「キネクト」の機能を使ってこれらの「ショールーム体験」ができるのが、この「オートビスタ」なんです。
【画像がすべて見られない方は】https://clicccar.com/2011/06/12/33325
カーマニアの習性をとことん掴んでますよね。
ただ、走り回るだけじゃないんです。「憧れのクルマを思う存分をめでる」というカーマニアの夢を、細部まで完璧に作りこまれた名車で味わうことができるのです。それも「キネクト」を使うことで、コントローラーの呪縛から解放されて、「自分の身体で近づき、しゃがみこみ、手を添えて、回りこむ・・・」。感覚的な動作で憧れののクルマと同化することができるのです。
体験しないとなかなか伝わらないのですが、このプレイって、マニア心をめちゃめちゃくすぐるんですよ。
また、谷口氏は
「クルマ好きってチームを作って交流しますよね、その中からリーダーが生まれたり、チームのエンブレム作ったりとか… 今回はそのようなコミュニティの機能を強化しました。」
ですよね!
「チーム対抗のレースをしたり、誰がリーダーにふさわしいかを競ったり、チーム内でクルマのシェアをしたりと、リアルに近い感じでユーザー同士の交流ができるんです。」
なるほど、カーマニアの理想とするカーライフがこの「Forza4」の中にすべて揃っているわけですね。
といっても、キネクトを導入したことで、クルマのゲームとしては簡単に遊ぶこともできることを谷口氏は強調していました。
「クルマのことを良くわからない私の娘でも、親子で一緒に楽しめることを念頭におきました。」
「クルマというものを媒介にして親子のコミュニケーションが取れるというのも、カーマニアのお父さんにとってはうれしいことなんですよ。」
なるほど、今回の「Forza4」はキネクトやグラフィックなど、テクノロジー的なモノにばかり目が行ってしまいがちですが、開発者の谷口氏のお話をあらためて聞きますと、「カーマニア」のエモーショナルな点にもしっかりと着目して開発しているのだなあと思いました。
ボクたちクルマ好きの新しいフィールドがこの「Forza Motorsport4」にあるのかもしれません。
カーマニアのみなさんとこの感動を共有したいですね。
谷口さん、貴重な話をありがとうございました!
(テングダンディ)