国産車と輸入車では違うヘッドランプの黄ばみを防ぐ方法

最近,経年でヘッドランプが黄ばんでしまっているクルマを街でよく見かけますが、その原因をご存知でしょうか。 実は丁度今頃の季節から夏にかけての強い日差しがヘッドランプにとっては大敵なのです。

強い紫外線がランプのレンズ表面をアタックして変質させてしまう事で黄ばみが発生します。 一般的にレンズの材質はポリカーボネートなのですが、飛び石によるアタックに強い反面、紫外線にはめっぽう弱い性質が有り、新車のうちは製品に予め施されているコーティング塗装のお陰で素材が防御されていますが、経年で剥げ落ちて素材がむき出しになると劣化が急速に進みます。

日中、駐車時に常に太陽光に晒されていると、大抵は5年程度で表面がガサガサになり始め、更にそのまま放置しておくと、車検でランプ光度不足でNGになるぐらいに劣化する場合が有ります。

では黄ばんでしまったらどうすればよいのでしょうか。

最近ではカー用品の量販店などで専用液を使ってレンズ表面の黄ばみを除去するサービスが有ります。 意外に作業料金が安価な割に新品同様となるので、これはお得な方法。 
もちろん、市販の黄ばみ除去液でDIYで落とす事も可能です。

                                        

但し、国産車の場合はそれでOKなのですが、欧州車となると話がちょっと違ってきます。
欧州車の場合はポリカーボネートの材質自体が国産車とは異なり、発生する黄ばみも強固なため、除去作業は困難を極めます。 結局、「磨き」専門のプロショップにお世話になる事に。

当然、料金も嵩みます。それでも高価なHIDランプなどの場合は交換するよりは安いとは思いますが・・・    ところで、そもそも黄ばみを発生させない方法は無いのか?という素朴な疑問が湧いてきます。

ベスト策は車庫に愛車を入れて日中、太陽光に当てない事です。 しかし通勤に愛車を使っている場合などはそうもいきません。

そこでとっておきの方法をご紹介! ヘッドランプにシート材で DIY加工したシェードを付けて紫外線を防御する方法が有ります。 構造は実に簡単。 ヘッドランプ表面にぺタッと貼り付けるだけ。

【作り方】
・ヘッドランプ外形に合せて切り抜いたPPシート材 (耐熱120℃)と ミニ吸盤 を準備
(シートは厚さ2~3mm程度のヘッドランプ表面に傷が付かないものをチョイス)

・シート材の色は熱吸収しにくいシルバー等の物が望ましい。

・シェードをワンタッチで脱着可能とする為、4隅にミニ吸盤を設置。

完成したのが画像の物で、走行時は外しておきます。 これさえ有れば、厳しい夏の紫外線も怖くありません。 画像は単純なヘッドランプ形状ですが、近頃流行の大型ヘッドランプの場合は少々苦労するかもしれませんね。 何処かのカーグッズ・メーカーが車種別にランプから型取りした シェードを開発してくれると良いですね。

いつまでもキラキラしたヘッドランプを維持するには地道な努力が必要という話題でした。

(Avanti Yasunori )

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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